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激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (95 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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ても大きな課題でもある。また、患者にとって、薬剤費負担や保険料負担
が増加する背景にもなっている。
現役世代の保険料負担軽減を含め、国民皆保険制度の持続可能性を確
保することはもとより、創薬イノベーションの推進を着実に図っていく
観点から、費用対効果評価の考え方を踏まえた、薬価の一層のメリハリ付
けを促進していくべきである。また、こうした観点から、特に、類似薬効
比較方式(Ⅱ)については、新規性に乏しい新薬をどのように保険収載す
べきか、どのように薬価を算定すべきかといった観点から、費用対効果評
価の活用方策も含め、抜本的かつ具体的な検討を早急に進めるべきであ
る。〔資料Ⅴ-3-35 参照〕
エ)費用対効果評価と日本の医薬品市場の関係
日本の医薬品市場は、ドラッグラグ・ドラッグロスの課題が指摘される
一方で、承認された新薬の製品数は米国と遜色なく、日本では、カントリ
ードラッグが多いとの指摘がある。他方で、カントリードラッグに関する
研究の中には、新規成分を含まない薬剤では、ローカルドラッグの割合が
全体の4割、内資に絞ると約6割となり、また、新規有効成分含有製剤で
は、ローカルドラッグの割合は全品目の約2割、内資の約4割となる、と
いった結果を示すものもある。今後、真に革新的な新薬とそうでないもの
を区分し差別化し、メリハリある価格設定を行うべきである。それが、我
が国の医薬品市場の魅力を高め、製薬企業の国際競争力の強化にもつな
がるとともに、ひいては国民の革新的な医薬品へのアクセス改善につな
がると考えられる。
〔資料Ⅴ-3-36 参照〕
オ)地域フォーミュラリの普及・促進
患者本位の良質な治療を全国どの地域でも保障するためには、
「標準的
な薬物治療」の推進が重要である。
「有効性・安全性・経済性」等を踏ま
え、優先的に選択されるべき「医薬品のリスト・使用指針」として地域関
係者が策定する「地域フォーミュラリ」の普及が期待される。
地域フォーミュラリは、処方薬の統一(利用する医療機関の変更により
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