激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (103 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》 |
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セルフケア・セルフメディケーションの推進、リスクに応じた自己負担、
必要な医療へのアクセスの確保といった観点を踏まえ、OTC 類似薬に係
る保険給付のあり方の見直しを具体的に進めていくべきである。
〔資料Ⅴ
-3-49 参照〕
オ)国民意識の変革
日本は、諸外国に比べて年間外来受診回数が多い一方で、日本人の健康
リテラシーは低いとの指摘がある。
OTC 薬についての認識についても、セルフケア・セルフメディケーシ
ョンの前提となるべき正確な知識を持つ国民は、必ずしも多くないこと
がうかがえる。OTC 医薬品協会が実施したアンケート調査によると、令
和5年(2023 年)4月から令和6年(2024 年)3月までの通院歴を基に、
アレルギー性鼻炎(花粉症)の治療のため医療機関から特定の医療用医薬
品(フェキソフェナジン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、ロラタジン)を処
方されたことのある健康保険組合加入者に対して、医師から処方された
医療用医薬品と同一有効成分の OTC 薬を送付99したうえで、その認識や
心境の変化を調査した。当該調査によれば、送付した OTC 薬の事前の認
知率は 76.4%であったが、送付した OTC 薬と処方された医療用医薬品が
同一有効成分であることの認知率は、29.9%との結果であった。また、送
付した OTC 薬を使用する(した)理由として「処方薬と同一有効成分だ
から」を挙げた割合が 56.1%、通院が減る(又は、なくなる)と回答した
割合が 64.4%であった。医療用医薬品と同一の有効成分のものも存在す
るといったこと等、OTC 薬のメリットについて理解が深まるだけでも、
行動変容につながる可能性がある。
セルフケア・セルフメディケーション推進のためには、地域の医療関係
者の協働により、国民自身の意識を変えることも重要な課題であり、
OTC 薬の使用を促すインセンティブ措置を行う保険者の取組の横展開な
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調査とあわせて、OTC 医薬品に関する基礎知識に係る啓発資料も送付している。
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