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激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (19 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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会保障制度を構築することが重要である。
これらの政策を的確に進めていく上で、限りある財政資源を効果的に
活用すべきことは言うまでもない。とりわけ、足もとの金利上昇局面では
政府の資金調達コストも上昇するため、投資効果を見据えた政策運営が
必要であり、投資効率を高めるためにも、EBPM(証拠に基づく政策形成)
による予算の中身の重点化や施策の優先順位付け4を行うとともに、時間
軸も意識しながらワイズスペンディング(効果的・効率的な支出)を徹底
していくことが求められる。〔資料Ⅱ-1-4、5参照〕
(労働市場の円滑化等を通じた労働生産性の向上)
労働生産性の向上の観点からは、省力化投資・DX5等による効率化やリ
スキリングをはじめとする人への投資などに加えて、労働移動の円滑化
も重要である。産業別の就業者数の見通しを見ると、情報通信や医療・福
祉分野では今より増加するものの、それ以外の多くの分野では減少する
ことが見込まれている。先進国の労働移動の円滑さと実質賃金の上昇率
は、因果関係は明らかではないものの緩やかに相関していることが指摘
されている。これらを踏まえれば、生産性や成長力の高い分野への円滑な
労働移動が可能となるような労働市場を目指しつつ、こうした分野の労
働力の可能な限りの維持を図ることで、供給制約の局面を迎えた日本経
済の持続的な成長にとってのボトルネックを解消していくことが望まれ
る。このことが、経済の持続的な成長のためにも、財政・社会保障制度の
持続可能性の確保のためにも重要である。
〔資料Ⅱ-1-6参照〕
(企業部門の国内投資がけん引する資本ストックの増強)
資本蓄積については、企業部門による積極的な投資が必要である。我が
国は、1990 年代以降、一般政府が恒常的に投資超過(赤字)を計上する

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費用対効果の点で優先順位が低い施策は廃止すべきとの意見があった。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活
をより良いものへ変革すること。DX を進めるに当たってはサイバーセキュリティ対策をあわせ
て講じていくことが重要である。

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