激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (91 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》 |
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調剤報酬について見ると、技術料は、処方箋1枚当たりでも、薬剤師1
人当たりでも大きく伸びており、適正化の余地が大きいと考えられる。
特に、令和4年度(2022 年度)改定において、かつての「調剤料」を、
対物業務を評価する「薬剤調製料」と、対人業務を評価する「調剤管理料」
に整理したものである。しかしながら、
「調剤管理料」については、例え
ば服用状況等の確認や記録といった表面的な対人業務を評価するに過ぎ
ず、見直し前と比べて点数もおおむね維持されている。
「調剤管理料」の
算定状況を見ると、薬学管理料の約5割を占めているが、本来であれば真
に対人業務を評価する報酬項目により重点化する必要があるのではない
か。実際、真に対人業務を評価する報酬(かかりつけ薬剤師指導料や服用
薬剤調整支援料等)の算定状況は、芳しいとは言えない状況にある。
あわせて、これまで、政策推進のために手厚く評価してきた報酬項目
(加算)であっても、報酬上の評価は国民負担に直結することも踏まえれ
ば、政策目標の達成状況に照らして、必要に応じ、報酬体系の再編等を検
討すべきである。
対人業務を評価することと、算定されている調剤管理料のメリハリの
付け方が不十分であることや後発医薬品の数量シェアが9割に迫ってい
る状況に照らして、調剤技術料・薬学管理料に係る報酬体系の見直しを行
うべきではないか。その際、かかりつけ薬剤師指導料や服用薬剤調整支援
料といった、薬学管理料の中でも、真に対人業務を評価する項目への評価
の重点化を進めるべきである。
〔資料Ⅴ-3-26、27 参照〕
ウ)調剤基本料のあり方
調剤基本料は、薬局の運営維持に要するコストを、処方箋の集中率と受
付回数の側面を含めた効率性の観点から、経営の実態を踏まえて評価し
たものである。実際に集中率が高い薬局は、備蓄している医薬品の品目数
が少ない傾向にあり、その点においては集中率の低い薬局に比べ低コス
トである。
これまでの診療報酬改定においても処方箋集中率に応じた見直しが行
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