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激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (74 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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動変容を、制度面でも後押しすることが重要であり、そのためには、①質
の高い医療・介護の効率的な提供、②保険給付範囲の適切な設定、③負担
の公平化、という3つを実現するための取組が重要と考えられる。
例えば、医療機関や薬局、介護事業者においては、①に関するものとし
て、タスクシフト・タスクシェア等を通じた各事業者の適切な連携・分業
による資源の効率化や偏在の是正、協働化・大規模化を通じた生産性の向
上のほか、診療・処方の場面では医療 DX 等による治療・投薬の標準的な
モデルの確立や、リフィル・長期処方の普及に向けた制度面での取組が考
えられる。
また、患者・高齢者においては、②に関するものとして、セルフケア(自
分の身体は自分のために自分で守る)
・セルフメディケーション(軽微な
身体的不調は自分自身で対応する)の浸透や、③に関するものとして、自
己負担及び保険料に関し年齢ではなく能力に応じた負担を実現すること
について、制度上対応していくことが重要である。
これらの取組により、真に患者・利用者本位のケアが提供されることが
重要であり、特に、公的保険で支えられる医療・介護サービスの評価に当
たっては、サービス提供側の体制やプロセスといった外形面を評価する
のではなく、国民のウェルビーイング向上への寄与を実質的に評価でき
る仕組みが構築されていることが望ましい。〔資料Ⅴ-2-2参照〕
(3)関係者からの見え方
医療・介護分野の理想像を考えるに当たっては、主なステークホルダー
(患者、被保険者、高齢者、医療・介護関係者、保険者、納税者、将来世
代等)の目線に立って見たときに、それぞれに一定の納得感が得られるも
のである必要がある。
例えば、医療については、患者や被保険者、納税者、将来世代等から見
た場合には、医療 DX の実現により自身の電子カルテ等の情報を一元的
に管理でき、必要に応じて適切な医療サービスを受けることができるこ
と、また、リフィル処方や長期処方・オンライン診療の普及により患者の
通院負担の軽減や利便性向上につながっていること、さらには、軽度な症
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