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激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (73 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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2.医療・介護の理想像
少子高齢化・人口減少が進む中、社会保障の持続可能性を考える上では、
この問題が今を生きる全ての世代にとどまらず、将来世代の利益にも大
きく関わる課題であることを踏まえれば、中長期的な視点からあるべき
理想像を描き、そこから持続可能な未来を実現するために今何を行うべ
きかというバックキャスティング型の議論を行っていくことも有用と考
えられる。こうした観点から、全世代型社会保障の構築に向けて、当面の
改革の中心となる医療・介護分野のあるべき理想像について検討するこ
とは、国民意識や行動の変革を促す意味においても一案である。
(1)共通認識の醸成
我が国の医療・介護は社会保険で運営されている。患者・被保険者や医
療・介護現場においては、社会保険の基本理念である共助の考えに基づき、
各関係者が果たすべき機能や役割について認識が共有され、その体現に
向けて活動が行われているとともに、関係者が密接に連携しながら全体
を形作っていることが理想である。
例えば、医療・介護現場では、患者・高齢者の意向も踏まえつつ、自立
した日常生活に早く戻るために必要かつ最適な医療・介護サービスを提
供することが重要であり、そうした認識に基づき、医療・介護関係者が事
業者間や職種間での連携・分担を通じ、効率的・効果的に活動しているこ
とが望ましい。
また、患者・高齢者においては、自身の体調管理は自ら行うという意識
のもと予防・健康づくりに取り組むとともに、こうした活動が行われる地
域コミュニティ等に参加することで、地域に根付き、孤独ではなく人との
つながりを感じられる安心・安全な暮らしが確保されていることが理想
である。〔資料Ⅴ-2-1参照〕
(2)制度のあり方
上記に示したような関係者における共通認識の醸成とそれに基づく行
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