激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (101 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》 |
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①
セルフケア・セルフメディケーションの推進
ア)基本的な考え方
我が国の外来薬剤費や国民1人当たり外来受診回数は諸外国と比べて
高い水準にあり、セルフケア、セルフメディケーションを推進する余地が
あると考えられる。
医療技術の進歩に伴って、高額薬剤の保険収載が増加傾向にあり、今後
も、保険財政への影響が大きい高額な医薬品が開発され、保険適用される
ことも想定される中で、経済負担の大きな医療リスクを皆で分かち合い、
国民皆保険を堅持するための改革が求められている。
こうした状況を踏まえ、現役世代を含む保険料負担軽減と、創薬イノベ
ーションの推進や質の高い医薬品へのアクセスの確保を両立するため、
費用対効果評価の対象範囲の拡充に加え、自助・共助・公助の適切な組み
合わせの観点から、保険給付範囲のあり方を検討する必要がある。
〔資料
Ⅴ-3-46 参照〕
イ)医薬品の分類と主な論点
日本の医薬品は、大きく、
「医療用医薬品」と「OTC 薬」98に分けられ
る。その上で、医療用医薬品については、特にリスクの高い「処方箋医薬
品」と、比較的リスクの低い「それ以外の医薬品」に分類される。
セルフケア・セルフメディケーションの推進の観点からは、まずもって、
「医療用医薬品」のうち、低リスクであり患者の判断での購入が許容され
るものについて、
「OTC 薬」への切り替え(「スイッチ OTC 化」)を進め
ることが肝要である。しかしながら、近年の一定程度の「スイッチ OTC
化」の進展や、薬局・ドラッグストアの増加にもかかわらず、OTC 薬の
マーケットは、医薬品全体に占める割合で見ても、生産高で見ても、増加
傾向にはなっていないのが実情である。また、スイッチ OTC 化と同時に、
OTC 薬は、要指導医薬品と一般用医薬品に分類され、一般用医薬品は、さらに、第一類~第三
類医薬品に分類される。
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