激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (34 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》 |
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財政総論で指摘したように、人口減少・少子高齢化が進む中、経済社会
の変化に適切に対応していくためには、
①活力ある経済社会の実現
②安心で豊かな地域社会の確立
③持続可能な社会保障制度の構築
が重要である。
まず、活力ある経済社会の実現に向けて、既存の経済社会システムを不
断に見直すことで、民需主導の自律的な経済成長を実現していくことが
求められる。
こうした観点から、本章では、省力化投資・DX やリスキリング等を通
じた労働生産性の向上、高等教育における質の確保と向上など人的資本
の蓄積に資する取組、経済社会の主要な担い手である企業部門への財政
支援のあり方等について提言する。
1.労働・人的投資等
1-1.労働
生産年齢人口が減少し、人材が希少となる中、活力ある経済社会の実現
に向けては、限られた人的リソースを効率的に資源配分し、社会全体の生
産性を向上させていくことが必要となる。そのためには、省力化投資・DX
等による効率化を進めるとともに、社会全体として、よりニーズの高い分
野や成長分野に多くの人材を配分できるようにすると同時に、個々の労
働者がより高い賃金を得られるよう、企業内外の新たな業務等に対応す
るためのリスキリングの促進、労働移動の円滑化が重要となる。また、仕
事と育児・介護等の両立に向けた環境整備等により、労働者が希望に応じ
て働けるための多様な働き方を確立していくことが求められる。
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