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激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (85 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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点的に評価する報酬体系とする契機とすべきであり、これまで先行して
進められてきた「かかりつけ医機能の報酬上での評価」について改めて精
査・整理の上で、抜本的な見直しを図るべきである。特に外来診療に関し、
初診・再診料に係る各種加算や「日常的な健康管理」を評価する各報酬項
目を含め、地域の患者を「治し、支える」役割を的確に評価する報酬体系
とすべきである。
具体的には、例えば、地域包括診療料・加算や認知症地域包括診療料・
加算は、複数の慢性疾患を有する患者に対して、継続的かつ全人的な医療
を行うことについての評価であり、かかりつけ医機能を評価するために
創設された基幹的・代表的な報酬項目であるにもかかわらず、必要な体制
整備が困難との理由で、算定実績は低調である。したがって、地域での医
療・介護ニーズを総合的に受け止め、認知症を含めた複数の慢性疾患を有
する患者に対する全人的なケアを評価するにふさわしい報酬となってい
るか、前向きにかかりつけ医機能の発揮を志向できる的確なインセンテ
ィブ機能を果たしているかを検証の上で見直す必要があり、例えば、両者
を統合した上で、個々の医療機関が担うかかりつけ医機能をよりきめ細
かに評価できる報酬体系に再構築すべきではないかと考えられる。
また、外来管理加算については、計画的な医学管理(検査・処置・リハ
ビリ・精神科精神療法・手術等の実施を行わないことや、丁寧な問診や詳
細な身体診察などが要件)を評価して再診料に加算するものであるが、例
えば再診料に包括化した上で、それが果たしてきた役割・機能について、
かかりつけ医機能を評価する他の管理料・加算との間で整理・統合すべき
ではないか。さらに、機能強化加算(初診患者の中でも特に継続的な管理
が必要な疾患を有する患者に対し、専門医療機関への受診の要否の判断
を含め的確で質の高い診療機能を発揮することを評価)についても、施設
基準さえ満たせば、患者実態によらず、また、当該医療機関をかかりつけ
医としない患者に対しても一律に算定できること、などを踏まえると、
「初診時におけるかかりつけ医機能の発揮」を的確に評価する形となっ
ているかどうかを改めて検証した上で、その廃止を含め抜本的な見直し
を図るべきではないかと考えられる。
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