激動の世界を見据えたあるべき財政運営 (102 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》 |
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「それ以外の医療用医薬品」を、保険適用上、どの
ように取り扱うべきかが論点となる。
〔資料Ⅴ-3-47 参照〕
ウ)スイッチ OTC 化の一層の推進
セルフケア・セルフメディケーションの推進に当たっては、OTC 薬の
選択肢の幅を広げるため、スイッチ OTC 化の推進が重要である。令和5
年(2023 年)12 月には、スイッチ OTC 化の KPI が設定され、令和5年
(2023 年)末時点で海外2か国以上でスイッチ化されている医薬品につ
いては、原則として3年以内(令和8年(2026 年)末まで)に日本でも
スイッチ OTC 化することや、スイッチ OTC 化の要望や承認申請への対
応の迅速化に係る目標が盛り込まれた。
こうしたことも踏まえながら、OTC 薬に係る適正使用の確保や販売体
制の改善、国民の理解促進を含めた環境整備を前提としつつ、
「長期間状
態が安定」
「対処方法が確定」
「自己による服薬管理が可能」と言える場合
には、国民の利便性向上に資する医薬品のスイッチ OTC 化を着実に進め、
薬局で自ら購入できる医薬品の選択肢を増やしていく必要がある。例え
ば、既に医師の処方を受け、症状が長期に安定しているような生活習慣病
患者に係る医薬品(降圧剤等)
・検査薬のスイッチ OTC 化を進めてはど
うか。
〔資料Ⅴ-3-48 参照〕
エ)OTC 類似薬の保険適用のあり方の見直し
OTC 薬のある医療用医薬品に対する保険給付のあり方については、諸
外国の例や、我が国の保険外併用療養費制度も参考に、おおむね全ての自
治体でこども医療費助成が実施されていることも踏まえ、必要な医療保
障とのバランスを確保できる方策について、幅広く検討を進めるべきと
考えられる。
例えば、英国では、医療費抑制のため、重症ではない患者に対する処方
医薬品の交付を減らし、OTC 薬の購入を促すようにするため、2019 年、
国民保健サービス(National Health Service)によりガイダンスが発行
されている。また、フランスでは、医療上の利益を考慮して自己負担割合
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