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予算執行調査資料(総括調査票) (44 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2025/sy0706/0706b.html
出典情報 令和7年度 予算執行調査資料(総括調査票)(6/27)《財務省》
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総括調査票

(12)競技⼒向上事業

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④今後の改善点・
検討の⽅向性

③調査結果及びその分析
2.NFの組織基盤強化の取組状況について

2.NFの組織基盤強化の

(1)NFの収⼊の状況
令和5年度の経常収益総額はオリ団体が平均19億円である⼀⽅、パラ団体は平均1億円と⼤きな差があった。パラ団体は助成⾦・補助⾦収⼊へ
の依存度が⾼く(46%)、他⽅、広告料・⼊場料・放映権収⼊が特に低い(いずれも0%台)【図3】。これらはNFの増収に向けた取組も低調で
あり【図4】、その理由を、競技の知名度が低く、競技普及を重視し観戦者増加に向けて⼊場料を無料としている、⼈⼿不⾜で対応できないなど
組織基盤の弱さを理由として挙げているNFが多かった。スポーツ庁は、こういった状況も踏まえ(2)の組織基盤強化⽀援事業を⾏っている。
【図4】増収に向けた取組状況(パラ団体)

【図3】NFの収入構造

実施している

広告料・入場
料・放映権収入
いずれも0%台

実施していない

(2)組織基盤強化⽀援事業について
①応募、採択の状況
パラ団体など特に組織基盤が弱いNFへの⽀援を促進することとした令和5年度以降に新

【図5】組織基盤強化支援事業の実施状況

規に採択した事業の実施状況をみると、ターゲットとしているパラ団体事業(オリパラ協働
事業含む)の割合が⾼いが、⼀定程度オリ団体事業へも⽀援されていた【図5】。申請状況
を⾒ると、相対的にオリ団体からの申請が多く、パラ団体からの申請は少なかった【図5】。
当該事業を活⽤していないパラ団体に対しその理由を聴取したところ、回答のあったNF
の9%は当該事業を認識しておらず、また認識していたNFの55%は⼈⼿不⾜を理由に挙げ
ており、申請もできないほど組織基盤が弱いNFも多く存在する状況となっていた。
②各事業のKPIの達成状況
本事業の中期アウトカムは「各事業に定めているKPIを達成する競技団体100%」と設定されている。しかしながら、令和5年度事業のKPI
(16事業、58KPI)の達成状況をスポーツ庁及びJSCにおいて把握しておらず、本調査により確認したところ、28KPI (48%)についてはNFか
ら実績報告がなかったり、定性的な⽬標設定で判定が困難であったりしており、KPIの達成状況が把握できない状況となっていた。
本事業は特に組織基盤が弱いNFを対象としていることから、 PDCAによる事業効果の最⼤化を図るには、事業のKPI達成状況を丁寧に把握し
検証する必要がある。

取組状況について
○ 収⼊の半分程度を助成
⾦・補助⾦が占めている
パラ団体においては多様
な⾃⼰収⼊の確保が課題
であるが、知名度や⼈的
リソース不⾜などの組織
基盤の弱さがボトルネッ
クとなっている。
○ そういう状況を踏まえ
れば、国費により実施さ
れている組織基盤強化⽀
援事業については、⽀援
対象を特に組織基盤が弱
いパラ団体等に限定した
上で、KPI達成状況を丁
寧に把握、検証し、PDCA
による事業の最⼤化を図
るべき。


その際、
組織基盤強化につき
⾃助努⼒の意欲がある
NFを対象とする
・ 国の補助事業終了後
の⾃⾛も念頭に置き、
例えば、オリ団体とパ
ラ団体が協働した取組
を促進する
・ 協働の場合、オリ団
体に対しては競技⼒向
上事業の配分に加算す

などの仕組みを設けるな
どして、我が国全体の競
技⼒向上、組織基盤強化
の⼀体的な底上げを図る
べき。


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