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予算執行調査資料(総括調査票) (40 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2025/sy0706/0706b.html |
出典情報 | 令和7年度 予算執行調査資料(総括調査票)(6/27)《財務省》 |
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総括調査票
(11)博⼠課程学⽣への経済的⽀援(次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING))
②調査の視点
4.効果的・効率
的な学⽣への⽀援
(1)優秀なSP⽀援学
⽣への上乗せ⽀援等
を⾏っているか。
(2)SPRINGと⼤学独
⾃の⽀援メニュー等
との組合せが効果
的・効率的に⾏われ
ているか。
③調査結果及びその分析
④今後の改善点・検討の⽅向性
【表2】SPRINGの基本的な執⾏ルール
4.効果的・効率的な学⽣への⽀援
予算費目
支出内容
(1)優秀なSP⽀援学⽣への上乗せ⽀援等を
研究奨励費
・選抜学生に支給する生活費相当額
⾏っているか。
・研究に必要な設備・備品・消耗品等を新たに購入するため
の経費
○ SPRINGの基本的な執⾏ルールにおいて研究 研究費
・選抜学生本人の海外・国内出張のための旅費
・選抜学生の研究への一時的参加者のための旅費
奨励費は年間180万円〜240万円の範囲で⽀給
・選抜学生の研究開発への協力をする者に係る謝金 など
・キャリア開発・育成コンテンツの準備・実施等のための経費
すると事務処理説明書(JST作成)に定められ
キャリア開発・
・キャリア開発・育成コンテンツの準備・実施等に必要な外部
育成コンテンツ費
ており【表2】、学⽣ごとの⽀援額は各⼤学が
専門家等の招へい旅費、謝金
・本助成事業のために用いる経費であって、研究奨励費、
個別審査を⾏った上で、独⾃の基準に基づき決
研究費、キャリア開発・育成コンテンツ費の何れにも該当
大学事務費
しないもの
定している【表3】。
・本助成事業の運営に必要な人件費や旅費
○ ⼤半の⼤学が全SP⽀援学⽣に対して⼀律で⼀ ●予算費目別の執行ルール
① 選抜学生1人(1枠)あたり、4つの予算費目の合計は最大で290万円/年。
② 選抜学生1人(1枠)あたり、研究奨励費は180万円~240万円/年の範囲内。
定額を⽀援している⼀⽅、優秀な学⽣に対して
③ 選抜学生1人(1枠)あたり、研究奨励費と研究費の合計は220万円/年以上。
⽀援額を上乗せすることで競争原理を働かせ、
なお、研究費を0円とすることは認められない。
●支援対象とならない学生(他事業との重複)
効果的な⽀援を⾏っている⼤学も⾒受けられた。 下記の項目に該当する博士後期課程学生については、本事業の対象とならない。
○ 「国家戦略分野の若手研究者及び博士後期課程学生の育成事業」選抜学生
(2)SPRINGと⼤学独⾃の⽀援メニューとの組合せが効果的・効率的に
○ 独立行政法人日本学術振興会の特別研究員(DC)
○ 生活費に係る奨学金(240 万円/年以上)を得ている学生
⾏われているか。
○ 所属する大学や企業等から、240 万円/年以上の給与・役員報酬等の安定的な
収入を得ていると認められる学生
○ 博⼠課程在籍者に対するアンケート調査の結果、SPRINGと併せて⼤学
○ 国費外国人留学生や独立行政法人国際協力機構JICA留学生など日本政府から
奨学金を支給されている留学生、本国からの奨学金等の支援を受ける留学生
独⾃の⽀援メニュー等様々な⽀援を受けている者が⾒受けられた【表4】。
(出所)「令和7年度次世代研究者挑戦的研究プログラム事務処理説明書」を基に
○ また、⺟国等から奨学⾦等の⽀援を受ける外国⼈留学⽣については
財務省が作成。
事務処理説明書で⽀援対象外とされているにも関わらず、重複受給の可能性が疑われる外国⼈留学⽣の回答も⾒受けられた。
○ さらに、事務処理説明書では、年間240万円以上の⽣活費に係る奨学⾦・給与等安定的な収⼊を得ている者を⽀援対象外と
している⼀⽅、年間240万円未満の安定的な収⼊を得ている者は制度上、⽀援の受給が可能であり、⼤学側が各学⽣の経済状
況を正確に把握できないまま、過度な⽀援を⾏っている可能性がある。
【表3】各⼤学の⽀援内容の例
大学名
A大学
(上乗せ支援×)
B大学
(上乗せ支援△)
C大学
(上乗せ支援○)
D大学
(上乗せ支援○)
支援内容
研究奨励費として月額18万円を支給する。
また、研究費として1年あたり一律36 万円を支援する。
さらに、海外渡航旅費等に関して審査を経て支給する。
研究奨励費及び研究費
・研究奨励費…月額18万円
・研究費………年額48万円 ※
※本プロジェクトでの活動に応じて、研究費を増額することがある。
研究奨励費等
区分1:特に優秀な学生(25%程度) :年額290万円
(生活費相当額240 万円、研究費50万円)
区分2:その他優秀な学生(75%程度) :年額272万円
(生活費相当額222 万円、研究費50万円)
研究奨励金 15万円(月額)
※年次評価により優秀と判断された研究員は、月額18万円または
月額20万円 に増額
研究費 40万円(年額)+追加研究費
※追加研究費として、年度の途中で学生の計画に基づき配分する
ことがある
【表4】⼤学独⾃の⽀援メニューの例
大学名
E大学(奨学金)
F大学(奨学金)
6/6
支援内容
標準修業年限である3年間支給
※学期ごとに年額の半額ずつ支給(前期分8月下旬、
後期分翌1月下旬支給予定)
・博士後期課程1年次:年額480,000円(一般奨学金)
・博士後期課程2年次以降:年額480,000円(一般奨学金)、
又は年額635,400円(特別奨学金)※
※2年次以降は、特に優秀な学業成績を修めた学生
(2年次~3年次の全奨学生の20%程度)に対して
一般奨学金の代わりに特別奨学金を支給。
・対象者:学域・学部2年次のうち、将来グローバルな視点
と深い専門性を兼ね備えた国際性豊かなリーダーとして、
世界に貢献する人材の育成をめざし、学業、人物ともに
優秀な学生(外国人留学生を除く)
・金額:年額30万円、返還不要
4.効果的・効率的な学⽣への⽀援
(1)
○ 学⽣への⽀援額の設定を各⼤学任せに
せず、学⽣の能⼒に応じて⽀援額に差を
設けることを制度化するなど、効果的・
効率的な⽀援の在り⽅を検討すべき。
(2)
○ 各⼤学は、各学⽣について、SPRING
以外の経済的⽀援(⼤学独⾃⽀援、⺟国
等からの奨学⾦等を含む)の受給状況を
正確に把握し、効果的・効率的な⽀援が
できるよう、体制を構築すべき。
○ 年間240万円未満の⽣活費に係る奨学
⾦・給与等安定的な収⼊を得ている者に
対するSPRINGの⽀援額に⼀定の上限を
設けるなど、各学⽣の経済状況を踏まえ
た形で、⽀給額の制限を設けるべき。
5.まとめ
○ キャリアパス⽀援については、効果が
乏しいことから、事業の廃⽌を含め、在
り⽅を⾒直すべき。
○ 博⼠課程学⽣への研究奨励費(⽣活
費)⽀援については、貸与奨学⾦など他
の経済的⽀援との組合せも含めた優秀な
学⽣への⽀援の在り⽅を⾒直すべき。
○ 本年度内に策定される次期科学技術・
イノベーション基本計画の検討にあたっ
ては、博⼠課程学⽣の⽣活費⽀援受給者
数の⽬標値の考え⽅(国籍、貸与奨学⾦
受給者の扱いを含む。)を改めるべき。
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(11)博⼠課程学⽣への経済的⽀援(次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING))
②調査の視点
4.効果的・効率
的な学⽣への⽀援
(1)優秀なSP⽀援学
⽣への上乗せ⽀援等
を⾏っているか。
(2)SPRINGと⼤学独
⾃の⽀援メニュー等
との組合せが効果
的・効率的に⾏われ
ているか。
③調査結果及びその分析
④今後の改善点・検討の⽅向性
【表2】SPRINGの基本的な執⾏ルール
4.効果的・効率的な学⽣への⽀援
予算費目
支出内容
(1)優秀なSP⽀援学⽣への上乗せ⽀援等を
研究奨励費
・選抜学生に支給する生活費相当額
⾏っているか。
・研究に必要な設備・備品・消耗品等を新たに購入するため
の経費
○ SPRINGの基本的な執⾏ルールにおいて研究 研究費
・選抜学生本人の海外・国内出張のための旅費
・選抜学生の研究への一時的参加者のための旅費
奨励費は年間180万円〜240万円の範囲で⽀給
・選抜学生の研究開発への協力をする者に係る謝金 など
・キャリア開発・育成コンテンツの準備・実施等のための経費
すると事務処理説明書(JST作成)に定められ
キャリア開発・
・キャリア開発・育成コンテンツの準備・実施等に必要な外部
育成コンテンツ費
ており【表2】、学⽣ごとの⽀援額は各⼤学が
専門家等の招へい旅費、謝金
・本助成事業のために用いる経費であって、研究奨励費、
個別審査を⾏った上で、独⾃の基準に基づき決
研究費、キャリア開発・育成コンテンツ費の何れにも該当
大学事務費
しないもの
定している【表3】。
・本助成事業の運営に必要な人件費や旅費
○ ⼤半の⼤学が全SP⽀援学⽣に対して⼀律で⼀ ●予算費目別の執行ルール
① 選抜学生1人(1枠)あたり、4つの予算費目の合計は最大で290万円/年。
② 選抜学生1人(1枠)あたり、研究奨励費は180万円~240万円/年の範囲内。
定額を⽀援している⼀⽅、優秀な学⽣に対して
③ 選抜学生1人(1枠)あたり、研究奨励費と研究費の合計は220万円/年以上。
⽀援額を上乗せすることで競争原理を働かせ、
なお、研究費を0円とすることは認められない。
●支援対象とならない学生(他事業との重複)
効果的な⽀援を⾏っている⼤学も⾒受けられた。 下記の項目に該当する博士後期課程学生については、本事業の対象とならない。
○ 「国家戦略分野の若手研究者及び博士後期課程学生の育成事業」選抜学生
(2)SPRINGと⼤学独⾃の⽀援メニューとの組合せが効果的・効率的に
○ 独立行政法人日本学術振興会の特別研究員(DC)
○ 生活費に係る奨学金(240 万円/年以上)を得ている学生
⾏われているか。
○ 所属する大学や企業等から、240 万円/年以上の給与・役員報酬等の安定的な
収入を得ていると認められる学生
○ 博⼠課程在籍者に対するアンケート調査の結果、SPRINGと併せて⼤学
○ 国費外国人留学生や独立行政法人国際協力機構JICA留学生など日本政府から
奨学金を支給されている留学生、本国からの奨学金等の支援を受ける留学生
独⾃の⽀援メニュー等様々な⽀援を受けている者が⾒受けられた【表4】。
(出所)「令和7年度次世代研究者挑戦的研究プログラム事務処理説明書」を基に
○ また、⺟国等から奨学⾦等の⽀援を受ける外国⼈留学⽣については
財務省が作成。
事務処理説明書で⽀援対象外とされているにも関わらず、重複受給の可能性が疑われる外国⼈留学⽣の回答も⾒受けられた。
○ さらに、事務処理説明書では、年間240万円以上の⽣活費に係る奨学⾦・給与等安定的な収⼊を得ている者を⽀援対象外と
している⼀⽅、年間240万円未満の安定的な収⼊を得ている者は制度上、⽀援の受給が可能であり、⼤学側が各学⽣の経済状
況を正確に把握できないまま、過度な⽀援を⾏っている可能性がある。
【表3】各⼤学の⽀援内容の例
大学名
A大学
(上乗せ支援×)
B大学
(上乗せ支援△)
C大学
(上乗せ支援○)
D大学
(上乗せ支援○)
支援内容
研究奨励費として月額18万円を支給する。
また、研究費として1年あたり一律36 万円を支援する。
さらに、海外渡航旅費等に関して審査を経て支給する。
研究奨励費及び研究費
・研究奨励費…月額18万円
・研究費………年額48万円 ※
※本プロジェクトでの活動に応じて、研究費を増額することがある。
研究奨励費等
区分1:特に優秀な学生(25%程度) :年額290万円
(生活費相当額240 万円、研究費50万円)
区分2:その他優秀な学生(75%程度) :年額272万円
(生活費相当額222 万円、研究費50万円)
研究奨励金 15万円(月額)
※年次評価により優秀と判断された研究員は、月額18万円または
月額20万円 に増額
研究費 40万円(年額)+追加研究費
※追加研究費として、年度の途中で学生の計画に基づき配分する
ことがある
【表4】⼤学独⾃の⽀援メニューの例
大学名
E大学(奨学金)
F大学(奨学金)
6/6
支援内容
標準修業年限である3年間支給
※学期ごとに年額の半額ずつ支給(前期分8月下旬、
後期分翌1月下旬支給予定)
・博士後期課程1年次:年額480,000円(一般奨学金)
・博士後期課程2年次以降:年額480,000円(一般奨学金)、
又は年額635,400円(特別奨学金)※
※2年次以降は、特に優秀な学業成績を修めた学生
(2年次~3年次の全奨学生の20%程度)に対して
一般奨学金の代わりに特別奨学金を支給。
・対象者:学域・学部2年次のうち、将来グローバルな視点
と深い専門性を兼ね備えた国際性豊かなリーダーとして、
世界に貢献する人材の育成をめざし、学業、人物ともに
優秀な学生(外国人留学生を除く)
・金額:年額30万円、返還不要
4.効果的・効率的な学⽣への⽀援
(1)
○ 学⽣への⽀援額の設定を各⼤学任せに
せず、学⽣の能⼒に応じて⽀援額に差を
設けることを制度化するなど、効果的・
効率的な⽀援の在り⽅を検討すべき。
(2)
○ 各⼤学は、各学⽣について、SPRING
以外の経済的⽀援(⼤学独⾃⽀援、⺟国
等からの奨学⾦等を含む)の受給状況を
正確に把握し、効果的・効率的な⽀援が
できるよう、体制を構築すべき。
○ 年間240万円未満の⽣活費に係る奨学
⾦・給与等安定的な収⼊を得ている者に
対するSPRINGの⽀援額に⼀定の上限を
設けるなど、各学⽣の経済状況を踏まえ
た形で、⽀給額の制限を設けるべき。
5.まとめ
○ キャリアパス⽀援については、効果が
乏しいことから、事業の廃⽌を含め、在
り⽅を⾒直すべき。
○ 博⼠課程学⽣への研究奨励費(⽣活
費)⽀援については、貸与奨学⾦など他
の経済的⽀援との組合せも含めた優秀な
学⽣への⽀援の在り⽅を⾒直すべき。
○ 本年度内に策定される次期科学技術・
イノベーション基本計画の検討にあたっ
ては、博⼠課程学⽣の⽣活費⽀援受給者
数の⽬標値の考え⽅(国籍、貸与奨学⾦
受給者の扱いを含む。)を改めるべき。
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