（４）⼥性消防吏員の更なる活躍推進

総括調査票

③調査結果及びその分析

④今後の改善点・検討の⽅向性

２．消防庁及び各消防本部における⼥性採⽤拡⼤の取組状況について

２．消防庁及び各消防本部における⼥性採⽤拡⼤

（１）⼥性活躍推進事業（消防庁実施事業）
○ 消防庁において実施している⼥性採⽤拡⼤に向けたコンテンツについては、消防庁HPへの掲載、各消防本部へ
の配布、研修資料への反映などにより各消防本部への共有がなされているが、各消防本部における採⽤活動おいて
全く活⽤していない消防本部が２割強あり、その要因としてはコンテンツ⾃体が消防本部内において⼗分に認知さ
れていないとの意⾒があった【図５】。
○ PRポスターについては、消防庁から各消防本部へ複数配布がなされているものの、活⽤している消防本部は４
割強であったこと、また、活⽤状況について実態調査したところ、イベント等にて活⽤しているケースはあるもの
の、消防本部・消防署庁舎内にのみ掲⽰しているといった使われ⽅も⾒受けられた。このほか、⺠間主催の採⽤説
明会については、実施回数を当初計画よりも増やしたにもかかわらず、参加者数が当初想定の半数程度にとどまっ
ていたというケースもあった。
（２）⼥性活躍推進モデル事業（消防庁から消防本部への⽀援事業）及び各消防本部単独事業（地⽅単独事業）
○ 各消防本部においては、SNS等広告、Webサイト、PR動画、チラシ・ポスター、採⽤説明会等実施しているも
のの、定量的なアウトカム指標の設定がなされていない消防本部、PDCAサイクルの構築がなされていない消防本
部が多数あった。傾向としては、⼥性活躍推進モデル事業よりも地⽅単独事業の⽅が、また⼤規模消防本部より
も⼩規模消防本部の⽅が未設定・未実施の割合が⾼かった【表】。
○ 各消防本部への実態調査では、取組後に反省点など話し合うことはあるが、やり遂げたことへの満⾜感が⾼く、
振り返りを記録したり、次の取組改善につなげていくような⾏為はしていないとの意⾒があった。また、明確な
数値⽬標の必要性は分かるが取組⼿法に沿ったアウトカム指標が分からないといった意⾒や、そもそもアウトカ
ム指標やPDCAが何か分からないといった意⾒もあった。このような実態を踏まえると、ノウハウ⾯に課題がある
ものと考えられる。
【図５】 消防本部における
消防庁施策の活⽤状況

23%

3/3

【表】 定量的アウトカム指標設定及びPDCAサイクル実施状況
（未設定、未実施本部の割合）
1. 事業形態別
定量的アウトカム指標

PDCAサイクル

①モデル事業

42％

8％

②消防本部単独事業

84％

56％

の取組状況について
○ 消防庁及び各消防本部が⼀体となって効果的・
効率的に取り組む観点から、消防庁は、各消防本
部に共有されているコンテンツが⼗分に使⽤され
るようプッシュ型で活⽤を促していくべきであ
る。
○ PRポスターについては各消防本部における活⽤
状況を踏まえ必要最⼩限にとどめ、採⽤説明会に
ついてはWebセミナーへシフトするなど規模縮⼩
を図るべきである。
○ 消防庁は各消防本部に対して、取組⼿法ごとの
代表的なアウトカム指標を⽰し、PDCAサイクル
を実施していない消防本部に対して助⾔するなど、
各消防本部において継続的に取組の改善を図るこ
とができる体制を構築すべきである。
○ SNSやWeb広告等オンラインによる情報発信⼿
法については、ターゲット層に向けた発信や、
Webサイトへの誘引が可能であり、その効果につ
いても定量的に把握し評価ができる。今後の情報
発信についてはオフライン広告等は必要最⼩限に
とどめ、オンライン主体の取組にシフトしていく
べきである。

２. 1.②消防本部単独事業のうち本部規模別
77%

活⽤あり
活⽤なし・認知なし

定量的アウトカム指標

PDCAサイクル

100⼈未満

93％

69％

100〜500⼈

82％

52％

501⼈以上

66％

29％

15