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予算執行調査資料(総括調査票) (32 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2025/sy0706/0706b.html |
出典情報 | 令和7年度 予算執行調査資料(総括調査票)(6/27)《財務省》 |
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総括調査票
(10)私⽴⼤学等経常費補助⾦(定員割れ私⽴⼤学の経営改善の取組等)
③調査結果及びその分析
②調査の視点
1.定員割れ私⼤における経営
改善に向けた取組の状況
定員割れ⼤学は年々増加し、⾜下
では約6割の私⽴⼤学が学⽣から選
ばれず定員割れを起こしているが、
各校において経営改善に向けた取組
は⼗分になされているか。
④今後の改善点・検討の⽅向性
1.定員割れ私⼤における経営改善に向けた取組の状況
1.定員割れ私⼤における経営
令和2年度における定員充⾜率が90%未満となっている私⼤253校のうち、
令和2年度〜令和6年度の間に経営改善に向けた計画を策定した私⼤は215校
(85%)存在する【図3】。うち173校(80%)は定員充⾜率や学⽣数を、
135校(63%)は経営状況に関する指標をKPIとして設定している(複数回答
可)。
⼀⽅で、令和6年度に定員充⾜率が改善し、90%以上となった私⼤は21校
(10%)にとどまっており、令和5年度の収⽀が令和元年度と⽐べて改善した
私⼤も75校(37%)にとどまっている。
【図3】計画に盛り込まれている具体的な項⽬の例(n=215)
116
114
108
寄付⾦の獲得
134
学部の再編
(校)150
100
※複数回答可
50
94,302
90,000
80,000
H16H19H22H25H28 R元
R1 R4
(出所) 「学校教員統計調査」
(注) 「本務教員数」に加え、「兼務教員数」も、授業時間に
応じ、フルタイム換算して加算。
多様な学⽣の受
100,000
113,497
⼊れ
(⼈)
110,000
2.教員数の合理化
︵引下げ︶
私学助成では、主に教員数に⽐例
する形で各私⼤等への交付額が決定
され、また、教員1⼈当たりの学⽣
数(以下「ST⽐」という。)が少な
い私⼤等ほど交付額を増加させる仕
組みとなっている。
多くの私⼤において学⽣数が減少
する⼀⽅で、私⽴⼤学全体での教員
数は増加傾向にある【図4】。教員
数も合理化を図るべきであり、現⾏
の算定⽅法は適切か。また、各私⼤
において教員数の合理化が実際に⾏
われているか。教員数の合理化が進
んでいない場合、その原因は何か。
【図4】教員数の推移(私⽴⼤学)
定員数の⾒直し
0
2.教員数の合理化
令和2年度に⽐して令和6年度の学⽣数が減少した私⼤518校のうち、学⽣
数の減少割合ほど教員数が減少していない⼜はむしろ増加している私⼤は451
校(87%)(うち317校(70%)は令和6年度の定員充⾜率が90%未満)あ
り、多くの私⼤において学⽣数の実態に応じた教員数の合理化が進んでいない
【図5】。
これらの私⼤においては、結果的にST⽐は向上したものの、意図した体制変
化というよりは、単に学⽣数が減少したことによるものである可能性が⾼く、
教育の質の向上につながっているか疑問である。
また、教員数の合理化を進める上での課題については、「教職員への説明
(248校)」、「雇⽤計画の性質上、ただちに教員数の合理化することが困難
(204校)」という回答が多かった(n=342、複数回答可)。
【図5】学⽣数が減少した私⼤における教員数の変化割合(n=518)
-80%-60%-40%-20% 0% 20% 40% 60% 80%
教員数
学⽣数の減少割合ほど教員
数が減少していない
(262校・51%)
2/4
学⽣数は減少している
にもかかわらず、教員
数が増加している
-20% (189校・36%)
0%
-40%
-60%
-80%
改善に向けた取組の状況
計画上は、定員数の⾒直し等により、定
員充⾜率や収⽀の改善を図ることとしてい
る私⼤が多いが、実際の成果に結び付いて
いない状況である。
令和8年度以降、収容定員充⾜率や経営
状況等が⼀定の基準に該当する私⼤等につ
いて、「経営改善計画」の策定を交付要件
化することとしているが、この計画におい
ては、定員充⾜率や財務状況等をKPIとし
て設定した上で、改善が⾒られない場合は
ディスインセンティブを付すことで、統合
や撤退等の抜本的な経営判断を促すべきで
ある。
2.教員数の合理化
学⽣数が減少している私⼤の多くでは教
員数の合理化が進んでおらず、結果的にST
⽐が向上している実態があることを踏まえ
ると、現⾏の私学助成の配分⽅法では、学
⽣数が減少している私⼤により多くの額が
交付されやすい仕組みとなっている。
教員数の合理化を促進する上でも、教員
数やST⽐に基づく現在の配分⽅法を⾒直し
た上で、学⽣数の実態に応じた配分となる
よう改めるべきである。
また、教員数の合理化を進めるに当たっ
ての課題として挙げられている教職員への
説明や雇⽤契約との関係等について、課題
を整理して対応⽅策を周知すること等によ
り、私⼤の経営改善を後押しすべきである。
学
⽣
数
30
(10)私⽴⼤学等経常費補助⾦(定員割れ私⽴⼤学の経営改善の取組等)
③調査結果及びその分析
②調査の視点
1.定員割れ私⼤における経営
改善に向けた取組の状況
定員割れ⼤学は年々増加し、⾜下
では約6割の私⽴⼤学が学⽣から選
ばれず定員割れを起こしているが、
各校において経営改善に向けた取組
は⼗分になされているか。
④今後の改善点・検討の⽅向性
1.定員割れ私⼤における経営改善に向けた取組の状況
1.定員割れ私⼤における経営
令和2年度における定員充⾜率が90%未満となっている私⼤253校のうち、
令和2年度〜令和6年度の間に経営改善に向けた計画を策定した私⼤は215校
(85%)存在する【図3】。うち173校(80%)は定員充⾜率や学⽣数を、
135校(63%)は経営状況に関する指標をKPIとして設定している(複数回答
可)。
⼀⽅で、令和6年度に定員充⾜率が改善し、90%以上となった私⼤は21校
(10%)にとどまっており、令和5年度の収⽀が令和元年度と⽐べて改善した
私⼤も75校(37%)にとどまっている。
【図3】計画に盛り込まれている具体的な項⽬の例(n=215)
116
114
108
寄付⾦の獲得
134
学部の再編
(校)150
100
※複数回答可
50
94,302
90,000
80,000
H16H19H22H25H28 R元
R1 R4
(出所) 「学校教員統計調査」
(注) 「本務教員数」に加え、「兼務教員数」も、授業時間に
応じ、フルタイム換算して加算。
多様な学⽣の受
100,000
113,497
⼊れ
(⼈)
110,000
2.教員数の合理化
︵引下げ︶
私学助成では、主に教員数に⽐例
する形で各私⼤等への交付額が決定
され、また、教員1⼈当たりの学⽣
数(以下「ST⽐」という。)が少な
い私⼤等ほど交付額を増加させる仕
組みとなっている。
多くの私⼤において学⽣数が減少
する⼀⽅で、私⽴⼤学全体での教員
数は増加傾向にある【図4】。教員
数も合理化を図るべきであり、現⾏
の算定⽅法は適切か。また、各私⼤
において教員数の合理化が実際に⾏
われているか。教員数の合理化が進
んでいない場合、その原因は何か。
【図4】教員数の推移(私⽴⼤学)
定員数の⾒直し
0
2.教員数の合理化
令和2年度に⽐して令和6年度の学⽣数が減少した私⼤518校のうち、学⽣
数の減少割合ほど教員数が減少していない⼜はむしろ増加している私⼤は451
校(87%)(うち317校(70%)は令和6年度の定員充⾜率が90%未満)あ
り、多くの私⼤において学⽣数の実態に応じた教員数の合理化が進んでいない
【図5】。
これらの私⼤においては、結果的にST⽐は向上したものの、意図した体制変
化というよりは、単に学⽣数が減少したことによるものである可能性が⾼く、
教育の質の向上につながっているか疑問である。
また、教員数の合理化を進める上での課題については、「教職員への説明
(248校)」、「雇⽤計画の性質上、ただちに教員数の合理化することが困難
(204校)」という回答が多かった(n=342、複数回答可)。
【図5】学⽣数が減少した私⼤における教員数の変化割合(n=518)
-80%-60%-40%-20% 0% 20% 40% 60% 80%
教員数
学⽣数の減少割合ほど教員
数が減少していない
(262校・51%)
2/4
学⽣数は減少している
にもかかわらず、教員
数が増加している
-20% (189校・36%)
0%
-40%
-60%
-80%
改善に向けた取組の状況
計画上は、定員数の⾒直し等により、定
員充⾜率や収⽀の改善を図ることとしてい
る私⼤が多いが、実際の成果に結び付いて
いない状況である。
令和8年度以降、収容定員充⾜率や経営
状況等が⼀定の基準に該当する私⼤等につ
いて、「経営改善計画」の策定を交付要件
化することとしているが、この計画におい
ては、定員充⾜率や財務状況等をKPIとし
て設定した上で、改善が⾒られない場合は
ディスインセンティブを付すことで、統合
や撤退等の抜本的な経営判断を促すべきで
ある。
2.教員数の合理化
学⽣数が減少している私⼤の多くでは教
員数の合理化が進んでおらず、結果的にST
⽐が向上している実態があることを踏まえ
ると、現⾏の私学助成の配分⽅法では、学
⽣数が減少している私⼤により多くの額が
交付されやすい仕組みとなっている。
教員数の合理化を促進する上でも、教員
数やST⽐に基づく現在の配分⽅法を⾒直し
た上で、学⽣数の実態に応じた配分となる
よう改めるべきである。
また、教員数の合理化を進めるに当たっ
ての課題として挙げられている教職員への
説明や雇⽤契約との関係等について、課題
を整理して対応⽅策を周知すること等によ
り、私⼤の経営改善を後押しすべきである。
学
⽣
数
30