各論
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第７章

水際

入国者に対する 14 日間の健康フォローアップの実効性確保

2020 年秋冬の感染拡大と２回目の緊急事態宣言（2020.9.月下旬～2021.3 月中旬）

～アルファ株への対応～

アウトライン
アルファ株の出現を踏まえ、国内での流行を遅らせるため、水際対策を強化した。
具体的には、３日間の検疫施設待機措置を開始したが、必要な検疫宿泊施設の確保が
課題となった。また、出国前検査陰性証明書・入国時検査を求める措置の対象を入国
者全員に拡充するとともに、外国人の新規入国を原則停止した。
一方、入国者で 14 日間待機期間中に不要不急と思われる外出をしている事例など
が問題となり、入国後の居所のフォローアップ体制の強化が急務となった。また、検
疫の適切な実施を確保するため、入国者総数管理を導入した。
表 8 入国者数の推移 2020 年 12 月～2021 年３月

入国者数
（対前年同月比）

うち外国人入国者数
（対前年同月比）
待機用ホテル確保数
検査可能数

12 月

127,343
（-96.9%）
69,742
（-97.2%）

１月

80,950
（-98.1%）
55,718
（-97.9%）

約 1,600 室（2020.12）

２月

34,826
（-98.6%）
13,832
（-98.8%）

３月

58,327
（-92.1%）
19,398
（-91.1%）
（単位：人）

約 6,000 件（2021.1）

（アルファ株の出現を踏まえた水際対策の強化）
英国が WHO に新しい変異株（アルファ株）を検出したと報告した（2020.12.14）。
英国の報告を受けた WHO は加盟国にアルファ株に対するサーベイランス強化、適切
な公衆衛生対策をとることを推奨した（2020.12.18）。2020 年 12 月 21 日時点で、フ
ランス、イタリア、ドイツ、カナダは時限的措置として英国発の航空便の受入れを停
止した。また、英国以外の南アフリカ、その他複数の国でアルファ株が確認されたこ
とを踏まえ、日本はアルファ株の国内への流入を遅らせるため水際対策を強化した 504。

こうした強化策は、内閣官房で調整し、最終的には各制度省庁の権限で各々の措置を決定す
る形で実施された。
504

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