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別添 新型コロナウイルス感染症対応について (131 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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各論

第3章

医療提供体制

(治療薬の確保、供給等 212の取組)
①ラゲブリオカプセル
国内初の経口薬となる「ラゲブリオカプセル」
(MSD 社)について、総理から厚生
労働大臣に対して、必要量の確保等に万全を期すよう指示があり、厚生労働大臣が米
国メルク社やMSD社の幹部と面会し、2021 年 11 月 10 日、合計 160 万人分を日本
向けに確保することについて合意した。12 月 24 日、ラゲブリオカプセルが特例承認
された。
承認後速やかに 20 万人分が納入されたが、厚生労働省において、MSD 社と納入時
期を前倒しするための交渉を行い、2022 年 2 月下旬の納入時期を前倒し、1 月 28 日
に 5 万人分、2 月 4 日に 5 万人分、10 日に 4 万人分が追加で納入された。その後も
順次、納入時期の前倒しを行い、2 月末までに合計 49 万人分、3 月末までに合計 80
万人分、5 月末までに合計 160 万人分が納入された。5 月 31 日時点で約 190,100 人
に使用され、重症化する患者の減少に寄与したと考えられる。
②パキロビッドパック
2021 年 12 月 17 日、経口薬「パキロビッドパック」
(ファイザー社)について、総
理とファイザー社 CEO が電話会談を行い、同日基本合意し、2022 年 1 月 31 日に 200
万人分の確保について最終合意した。2月 10 日、パキロビッドパックが特例承認さ
れた。薬事承認後速やかに 4 万人分が納入され、2月末までに合計 12 万5千人分、
3月末までに合計 35 万人分、5 月末までに合計 118 万人分が納入された。5月 31 日
時点で約 8,700 人に使用され、重症化する患者の減少に寄与したと考えられる。
③ゼビュディ点滴静注液
中和抗体薬「ゼビュディ点滴静注」
(2021 年 9 月 27 日に特例承認)について、2022
年2月上旬までに9万人分が納入され、3月中旬に納入予定であった 8 万人分につい
ても、納入時期を大幅に前倒し、2 月下旬までに合計 17 万人分が納入された。5 月末
までに合計 21 万人分が納入されている。ロナプリーブのオミクロン株に対する中和
活性が低下し、有効性が減弱することが示唆された一方、ゼビュディ点滴静注はオミ
クロン株に効果が示唆されたことから、2022 年 1 月から 5 月までの間に、約 138,800
人に使用され、重症化する患者の減少に寄与したと考えられる 213。
新型コロナウイルス感染症の治療薬については、国産経口薬を含め、開発費用として1薬剤
当たり最大約 20 億円を支援した。支援を受けて薬事承認された薬剤として、中和抗体薬「ロナ
プリーブ注射液」及び「ゼビュディ点滴静注」が挙げられる。また、治療薬開発をさらに加速化
するため、2022 年 4 月には、「S-217622」
(塩野義製薬社)や「K-237」
(興和社)に対して、
それぞれ最大約 62 億円、最大約 53 億円の緊急追加支援を行った。
213
2022 年4月 18 日に添付文書が改訂され、オミクロン株の BA.2 系統に対しては効果が減弱
するおそれがあり、他の治療薬が使用できない場合に投与を検討することとされている。なお、
同じ点滴注射薬である抗ウイルス薬「レムデシビル」については、2021 年 10 月から薬価収載に
212

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