各論

第６章

物資対策

増産に向けて原材料や部品の供給、技術者の派遣等での協力を要請するとともに、医
療機器産業関係団体に対しては、今後の大規模な感染拡大の可能性を踏まえ、人工呼
吸器及び ECMO 等について増産・輸入拡大の措置を講じるよう依頼した 462。
この際、同月９日に厚生労働大臣から個別のメーカーに対して人工呼吸器及び
ECMO 等の確保要請を、７月に買取保証を行い 463、これに応じて人工呼吸器 3,796 台
を確保した。
また、医療機関等に対し、人工呼吸器に付属する単回使用の医療機器について、需
給のひっ迫が懸念されることから緊急的に再使用して差し支えないこととした
（2020.4.21）。
また、経済産業省が令和２（2020）年度「人工呼吸器等生産設備導入支援補助事業
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」に係る公募を２回に分けて行った。7 月末までに人工呼吸器・ECMO 等の生産設
備の導入等を行い、直ちに増産を開始する事業者について、5 月 19 日に 4 件を採択
した。その後、6 月 23 日に追加で１件を採択した。
さらに、4 月 30 日に成立した令和２（2020）年度 465「ウイルス等感染症対策技術
開発事業」において、経済産業省は、５月 21 日に人工呼吸器の安全性向上に関する
機能開発を始めとする、機器・システムの開発・実証のため、緊急性の高い 7 件の研
究開発の支援を開始した。
他方で、感染者数の増加に伴う軽症者の療養体制の整備も必要であり、重症化の目
安である、肺炎による酸素飽和度の低下を確認するパルスオキシメータについて、厚
生労働省は医療機器産業関係団体に対し、安定供給を依頼（2020.4.14）し、同日に宿
泊療養施設にて、受入人数に応じたパルスオキシメータの配備を依頼した。
薬事工業生産動態統計調査 466によると、パルスオキシメータについて、４月末時点
の生産と輸入の合計は 70,684 個であったところ、７月末には 179,849 個となり、月
末在庫については、３月末時点では 30,145 個であったところ、9 月末には 150,415 個
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国民生活安定緊急措置法では、物価が高騰し又は高騰するおそれがある場合において、国民生活との関連性

が高い物資又は国民経済上重要な物資について、政令で該当物資を指定した上で、生産に関する指示等をするこ
とができる旨規定しているが、同法は感染症対策物資が全て対象になるものではなく、また財政措置の規定はな
い。
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確保に先立ち、人工呼吸器及び ECMO について、厚生労働省及び内閣官房情報通信技術（IT）総合戦略室よ

り G-MIS を通じて医療機関の保有状況を調査（2020.3.26）し、国内在庫等を確保いただいている人工呼吸器一

覧を公表した（2020.7.1）
。
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466

アビガン・人工呼吸器等生産のための設備支援事業（令和２（2020）年度補正：87.7 億円）の一部で実施。
ウイルス等感染症対策技術の開発（令和２（2020）年度補正：110 億円）
月報 統計表

第７表医療機器一般的名称別生産・輸入・出荷・月末在庫数量 （４月末については７月 14 日

公表、７月末については 10 月 15 日公表、９月末については 12 月 14 日公表）より

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