各論

第５章

ワクチン

したことが見込まれ、「希望する高齢者への２回接種」という目標をおおむね達成し
たことが明らかにされた 397398。
また、８月５日に、ファイザー社のワクチンについて、第３四半期に供給を受ける
予定の 7,000 万回分が 7,600 万回分に増えることになったことが公表された。
同月 9 日にワクチン接種の総回数が１億回を超え、10 月 10 日までに全国の対象人
口の９割のワクチンを配分することを公表（2021.9.10）し、9 月 13 日に同日公表時
点の最新値でワクチンの２回接種を完了した者が人口の 50%を超えた 399400。

図 59 職域接種の進展 2021 年８・９月
いわゆる「第５波」のピークは 8 月 20 日前後であり、9 月 8 日のアドバイザリーボード資料
において、ワクチンの効果として、
・７月と８月で推定 10 万人以上の高齢者の感染を抑制した可能性がある
・７月と８月で、推定 8,000 人以上の高齢者の死亡を抑制した可能性がある
ことが示された。
398
基本的対処方針においても、ワクチンの効果について、
「ワクチンについては、発症予防、重
症化予防とともに、感染予防効果を示唆する報告もある。また、国内でワクチンの接種が進む
中、新規感染者数に占める高齢者の割合が低い水準となるなど、ワクチンの効果が示唆されてい
る。
」と記載。
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武田／モデルナ社のワクチンの一部ロットについて、未使用の状態での異物の混入が複数の
接種会場より報告されたことを踏まえ、８月 26 日付けで使用を見合わせることとされた。９月
１日に武田薬品工業株式会社が、製造機器の破片（ステンレス）が混入していたこと、同月 2 日
から回収する予定であることなど使用見合わせロットにおける異物混入に関する調査結果を公表
した。
400
妊娠中の者については、予防接種法上の努力義務の適用は除外されているものの、予防接種
法に基づく接種勧奨の対象とされており、妊娠中の者及び配偶者等が希望する場合には、できる
だけ早期に、円滑に新型コロナワクチンの接種を受けることができるよう、例えば、予約やキャ
ンセル待ちに当たって妊娠中の者等を可能な範囲で優先する、現時点で妊娠中の者等が年齢等に
よって必ずしも接種予約の対象となっていない場合には妊娠中の者等を接種予約の対象とする、
といった方法により、特段の配慮を求めることを周知した（2021.8.23）
。
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