各論

第６章

物資対策

への計画的な備えを物資ごとに行うこと、②マスクの転売規制を８月にも解除するこ
と（その後、8 月 29 日に解除）、③介護施設等への布製マスク配布について一律配布
から希望施設への随時配布に変更し、今後に備えて国で備蓄することの３点を表明し
た。
（季節性インフルエンザとの同時流行に備えた準備の開始）
次の季節性インフルエンザの流行期に検査や医療の需要が急増することを見込み、
医療提供体制を整備することが必要となった。そのため、厚生労働省は、診療・検査
医療機関へ PPE 478を配布することとした（2020.9.4 に方針を周知、以降 11 月分から
翌年 4 月分まで配布）。
また、地域の医療機関で簡易・迅速に検査を行うことができるよう、抗原定性検査
キットによる検査を１日平均 20 万件程度まで大幅に拡充する方針が示され、メーカ
ーに対して抗原定性検査キットの増産要請を行った。
（次の局面に向けた課題）
○ 季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行への PPE 等の
備え
○ 人工呼吸器等の医療機器の安定的供給を確保するための枠組み構築

５

2020 年秋冬の感染拡大と２回目の緊急事態宣言（2020.9 月下旬～2021.3 月中旬）

アウトライン
季節性インフルエンザとの同時流行に備え、診療・検査医療機関の事務負担軽減な
どの観点から、PPE の緊急配布の要請を地域の医師会等が取りまとめて行う運用が開
始された。
自宅療養者や入院調整中の患者が増加し、健康観察のため、厚生労働省から医療機
器関係産業団体に対しパルスオキシメータの安定供給（自治体による発注への優先対
応及び増産）について依頼した。
人工呼吸器及び ECMO の消耗品について、厚生労働省による買取及び特措法に基づ
く医療機関に対する無償譲渡が行われた。

ぞれ、緊急配布の休止の際には、感染再燃に備えて備蓄 1 ヵ月分を特別配布した（サージカルマスク約 8,100 万
枚、アイソレーションガウン約 2,800 万枚、フェイスシールド約 710 万枚）
。移行対象でない物資は引き続き国
として優先配布した。
478

Ｎ95 等マスクは検体採取時の感染リスクに関する知見を踏まえ配布対象外とした。

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