【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (89 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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病院をはじめとする医療機関での HIV/HCV 重複感染患者に対する外科治療診療ガイ
ドの活用及び改訂を目指す。
【課題名】国際的な基準によるエイズ対策の評価と改善のための研究(令和6~8年度)
【概要】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は、HIV 疫学に関する年次調査(Global AIDS
Monitoring:GAM)を行っているが、我が国での推計においては解析法やパラメーター
の改良が続けられている状況である。GAM に報告すべき国内のケアカスケード(HIV
感染者の診断率、診断を受けた感染者の治療率、治療中の感染者のウイルス量抑制率
の一連の評価)や疫学指標の数値の推計を優先的に行う必要がある。
【成果の活用】UNAIDS へ日本のデータ報告を行う。また国際的基準により日本のエイズ
対策を客観的に評価し、今後のエイズ対策に活用する。
【課題名】非加熱血液凝固因子製剤による HIV 感染血友病等患者の長期療養体制の構築
に関する患者参加型研究(令和6~8年度)
【概要】抗 HIV 療法の進歩により、HIV や日和見感染症に対する予防や治療から解放さ
れるとともに、HIV/HCV 重複感染患者では、血友病や C 型肝炎、免疫不全状態の後遺
症、初期の抗 HIV 薬の副作用、高齢化などが複雑に絡み合い、長期療養上の問題点が
大きくなってきている。そのため、この実態を多くの側面から調査し、支援するとと
もに、適切な医療・ケア・支援を長期にわたり地域格差なく提供できる体制の構築に
向けた調査を優先的に行う必要がある。
【成果の活用】得られた知見を、今後のエイズ予防指針改正に向けた基礎資料作成や、
各種通知・ガイドラインの作成などに活用する。
(2)新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】非加熱血液凝固因子製剤による HIV 感染者に合併する悪性腫瘍の制御を目指
した研究
【概要】ブロック拠点施設通院者以外の対象者が健康診断を受検できるための制度設計
の構築と運用、悪性腫瘍診断時・診断後の診療支援、悪性腫瘍罹患に伴う精神的ケア
の支援、疾患に関する広報を行う。
【成果の活用】感染者が早期に悪性腫瘍の診断、標準治療をスムーズに受けられる体制
の構築を進める。また、今後のエイズ予防指針改正に向けた基礎資料の作成や、各種
通知・ガイドラインの作成などに活用する。さらに、郵送検査や自己検査キット等に
より、より利便性の高い検査方法を確立することで、受検者が自らの健康状態を把握
し、早期発見、早期治療へ結びつける。
【課題名】HIV 感染症の医療体制の整備に関する研究
【概要】エイズ治療の現況の把握や歯科や透析治療などに係る診療支援体制の構築、エ
イズ拠点病院と病院間の連携促進などを行うことにより、エイズ医療体制の整備等を行
う。また、次世代育成に向けて、医師・HIV 担当看護師やコーディネーターナース・ソ
ーシャルワーカー・薬剤師等との職種間の連携、歯科医師や腎臓透析医等との診療科間
の連携を含め、診療体制の恒久化に資する研究を行う。
【成果の活用】病院間の連携を促進し、エイズ治療の全国的な均てん化に資することや、
連携会議や研修会で診療技術の普及を行うことにより、エイズ発症後の救命率を上げる
ことが期待される。
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