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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (71 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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【期待されるアウトカム】
・認知症基本法の基本理念に沿い、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らす
ことができる共生社会の実現に寄与する。
・認知症に関する科学的エビデンスを確立する。
・認知症の人、介護者等、社会環境の実態に基づく政策立案に寄与する。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】「感染症蔓延を考慮した認知症に対する遠隔の診断・病状評価を可能促進化
する研究(令和5~7年度)
【概要】平時より社会的支援が脆弱な地域の高齢者等は災害時に被害を受けやすいた
め、多様な地域においてシームレスな認知症医療・介護提供体制が構築されるよう、
地域特性に応じた支援モデルを科学的根拠に基づいて示す必要がある。令和6年度
は、令和5年度に実施した全国規模での実態調査の結果と収集した先進事例をさらに
詳細に分析し、具体的な支援システムの検討を行った。
【成果の活用】医療資源や交通手段の確保等が困難なために認知症疾患への医療・ケア
の提供に課題が生じている地域において、シームレスな医療介護提供体制を構築・維
持するための方法を示し、自治体で活用可能な資料を作成、周知した。
【課題名】若年性認知症の病態、診療およびその援助に関する実態調査と、治療および
支援に導くプロセスを検討する研究(令和5~7年度)
【概要】現役世代に発症する若年性認知症は、就労や育児、経済的問題等の課題が多い
が、疾患の気づきから支援につなげていくための取組は未だ不十分である。本研究で
は、若年性認知症の病態・診療・その支援ニーズに係る実態調査と症例の前向き観察
を行い、適切な治療・支援に導くプロセスを検討した。
【成果の活用】本研究で得られた実態調査・検討結果は、若年性認知症支援コーディネ
ート等、若年性認知症の人の支援に係る施策の方向性の横断的な検討の材料とする。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】認知症医療の進展に伴う社会的課題への対応のための研究 (令和6~8年
度)
【概要】近年、早期アルツハイマー病の新たな疾患修飾薬レカネマブの承認申請、診断
に必要な脳内アミロイド検出のためのバイオマーカーの開発の進展などが見られ、社会
的関心が高まっている。一方、疾患修飾薬の適応外となる多くの認知症の人も含めて、
新しい認知症の医療・介護体制の整備の方向性の検討が早急に必要である。
本研究においては、新たな治療薬である疾患修飾薬開発に伴う認知症医療の課題につ
いて、介護領域も含む社会的課題の調査・分析を進める。また、AMED 研究等と連携して、
近年の医学の進展に沿った診断治療体制の構築を踏まえて、認知症研究及び認知症施策
の方向性を検討する。社会実装が進む中で様々な課題が明らかになり、調査範囲の拡大
のため増額が必要である。
【成果の活用】今後の認知症施策を検討するための検討材料とする。
【課題名】認知症の有病率へ影響を与える因子の解明のための調査研究(令和6~8年
度)
【概要】認知症の有病率は、各種要因により変化する可能性があることが先行研究等に
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