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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (88 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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ウイルス量を低下させるという一連のプロセスの各段階での 95%達成)をはじめとし
た様々な疫学指標の数値の把握を行う。
・長期感染に関する課題:HIV 感染症が慢性疾患化してきたことに伴って生じた療養期
間の長期化や患者の高齢化、合併症等の新たな課題に対応するため、多診療科にまた
がる医療連携や介護福祉連携等の推進に資する研究を行う。
【期待されるアウトプット】
HIV・エイズ及びその合併症等に関する包括的な医療体制の構築、最新の知見に基づ
く診療ガイドラインの作成・改訂、新規感染者数の減少に繋がる施策の検討の基盤とな
る科学的根拠を構築する。また、曝露前予防をどのように HIV 感染症対策に取り入れて
いくかを考えていくうえで重要となる基礎的なデータや長期療養・在宅療養支援体制構
築のための基礎的なデータを提供する。
【期待されるアウトカム】
HIV 感染者の早期の発見率を向上させ、早期治療、長期療養・在宅療養支援体制を推
進するとともに、種々の合併症等への対応を含めた、継続的な治療の提供が可能な体制
を構築する。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】血液製剤による HIV/HCV 重複感染患者に対する外科治療の標準化に関する研
究(令和7年度継続中)
【概要】HIV と HCV に重複感染している血友病患者における「外科診療ガイド」をもと
にした患者前向き登録のシステム構築に向けて情報収集を行った。肝移植症例の検討
では良好な成績を維持できており、引き続き検証・改善を継続する。
【成果の活用】
得られた情報をもとに早期に登録システムの確立を目指す。患者の高齢化に伴う各種
消化器がん等の一般外科手術の安全性と有用性を検証し、最善の治療を検討する。ま
た、全国のエイズ診療拠点病院等と連携し、重複感染者の究明と QOL 改善につなげる。
【課題名】HIV 感染症の医療体制の整備に関する研究(令和7年度継続中)
【概要】HIV/エイズ医療体制整備のために、現状把握及び医療従事者への研修や連絡会
議を行った。また、職種を超えた連携確立のために全国レベルのシンポジウムやセミ
ナーを行った。さらに、HIV 感染者の紹介、相談等に利用できるよう、エイズ拠点病
院情報をまとめた「エイズ拠点病院診療案内」の改訂を行った。
【成果の活用】HIV 診療水準の向上に一定の成果や知見が得られており、これらを今後
のエイズ予防指針改正に向けた基礎資料作成や各種通知・ガイドラインに活用する。
また、ケアカスケードの 95-95-95 達成に向けての政策立案の参考資料とする。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】血液製剤による HIV/HCV 重複感染患者に対する外科治療の標準化に関する研
究(令和6~8年度)
【概要】血液製剤による HIV/HCV 重複感染患者の肝移植適応基準の検証を行い、肝移植
周術期プロトコルの改訂を行う。また、重複感染者の高齢化に伴い、肝細胞がん以外
の様々な悪性腫瘍の罹患が散見されているが、背景疾患のため標準治療が施行されて
いない領域も見受けられる。そのため、手術適応症例でのガイドを用いた標準外科手
術の可否、問題点の評価を優先的に行う必要がある。
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