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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (113 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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・タピナロフが抗炎症性サイトカインである IL-37 を誘導することにより、幅広い炎症
性疾患・ダイオキシン中毒(油症含む)に対して有効性を発揮する可能性を示した。
【成果の活用】芳香族炭化水素受容体の働きを制御する薬剤であるタピナロフの開発に
よって、ダイオキシン類による毒性障害に対する新たな治療が可能になりつつある。
現在は、アトピー性皮膚炎・乾癬に関して臨床試験を行っているが、今後は油症の皮
膚症状に対する治療効果を検証し、効果が認められれば治療法として提言を行う。ま
た、油症患者の中でも漢方薬による治療が有効である群と有効でない群が存在するこ
とが明らかとなった。今後は漢方薬による治療が有効な油症患者の疾病パターンにつ
いて解析する。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】食品を介したダイオキシン類等の人体への影響の把握とその治療法の開発等
に関する研究
【概要】特に次世代健康影響に関する研究を推進し、油症認定患者の次世代の健康状態
を調査し、次世代の自覚症状や併存疾患の傾向等を解析することにより、次世代への
ダイオキシン類の影響を明らかにする。
【成果の活用】ダイオキシン類が継世代の健康状態に与える影響を把握し、ダイオキシ
ン類の毒性の評価基準としての確立を目指す。
(2)新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
なし


参考
1 研究事業と各戦略(新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ、
成長戦略、骨太方針、統合イノベーション戦略、健康・医療戦略)との関係
なし


他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
・ AMED 研究、他省庁研究事業との関係は、特になし。
・ 平成 24 年に成立した「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」
に基づき、カネミ油症患者への支援策として、カネミ油症に関する調査及び研究を推
進するため、行政事業費において、健康実態調査の実施及び調査協力者 1 人あたり 19
万円を支給する健康調査支援金の支払い等を行っている。本研究事業においては、油
症検診を実施し、検診結果、治療状況等の情報を収集・分析の上、診断・治療方法の
開発等を実施するとともに、認定の基礎となる科学的知見に基づく診断基準の精緻化
に必要な検討を実施している。
・ 本研究によって得られた各種情報について、令和3年に国において稼働を開始した
「油症患者健康実態調査対象者等情報連携システム」との将来的なデータ連携を視野
に入れた検討を進めることが期待される。

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