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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】ゲノム情報に応じたがん予防に係る指針の策定と遺伝性腫瘍に関する医療・
社会体制の整備および国民の理解と参画に関する研究(令和7年度継続中)
【概要】遺伝性腫瘍の診断は、遺伝学的検査に基づく治療法の提供、患者の血縁者にお
ける診断等、適切な医療提供につながる可能性がある。近年、遺伝性腫瘍と診断される
者が増加しており、診療の標準化と医療機関の連携体制の構築は急務である。本研究で
は、遺伝性腫瘍について、患者及び未発症血縁者に対する医療(診断、治療、遺伝カウ
ンセリング、臓器横断的サーベイランス)の標準化に向けて、エビデンスを整理し、医
療機関の連携体制の構築を推進している。
【成果の活用】遺伝性腫瘍多遺伝子パネル検査等においてみられる遺伝性腫瘍に関する
病的バリアントについて、開示推奨度や対応方針をまとめ、診断、治療等、診療を標準
化するための指針を策定している。一例として、「遺伝性腫瘍症候群に関する多遺伝子
パネル検査(MGPT)の手引き 2025 年版」を令和6年度に公表し、遺伝学的検査を臨床
現場に広く導入するために活用される予定である。
【課題名】アピアランスケアに関する相談支援・情報提供体制の構築に向けた研究(令
和7年度継続中)
【概要】国の実施するがん患者へのアピアランス支援モデル事業の検証、がん診療連携
拠点病院の調査を行い、支援事業の全国展開に向けた方策を検討した。結果を基に「が
ん診療連携拠点病院におけるがん患者に対するアピアランスケア実装のためのワーク
ブック」を作成し、アピアランスケア実装のために必要な内容を示した。また、自治体
へのアピアランス支援についての調査も行い、その実態を明らかにした。
【成果の活用】本研究の成果は、がん診療連携拠点病院等を中心としたアピアランスケ
アに係る相談支援・情報提供体制の構築や充実の促進につながることが期待され、がん
対策推進基本計画の評価等を検討する上での基礎資料として活用される予定である。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】固形がんを対象とするがん遺伝子パネル検査の適切なタイミングでの実施に
向けたエビデンス構築に資する研究(令和7~9年度)
【概要】固形がんを対象とするがん遺伝子パネル検査の実施のタイミングについては、
エビデンスを考慮しながら見直す必要がある。保険適用の要件を満たさないタイミン
グで実施される遺伝子パネル検査(保険外併用療養費制度を用いて実施)について、
その臨床データを集積・解析し、有用性を検討する。特に、リアルワールドデータを
用いて、遺伝子パネル検査の適切なタイミングの検討に用いるエビデンス構築を目指
すために優先的に研究を推進する必要がある。
【成果の活用】がん診療提供体制のあり方検討会やがん対策推進協議会等において報告
し、がんゲノム医療に係る政策に活かす。
【課題名】がん診療提供体制の適切な均てん化と集約化の推進に資する研究(令和7~
9年度)
【概要】地方圏を中心にがん医療の需要は低下しており、地域におけるがん診療体制の
均てん化、集約化を推進する必要がある。そのため、都道府県におけるがん診療の均て
ん化と集約化に向けた取り組みと課題を調査し、都道府県での検討に必要な技術的支援
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