【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (61 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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築されたことで、非血縁者間末梢血幹細胞移植が一層普及した。これにより、移植を
必要とする患者に最適なタイミングでの移植が可能となる機会が増加し、移植成績向
上につながることが期待される。
2 令和8年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題(増額要求等する課題)の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
〈臓器・組織移植分野〉
【課題名】臓器提供に係る医療者教育に資する研究
【概要】国内の移植医療を一層推進するためには、「医療現場で適切に臓器提供に関す
る情報の提示が実施されるような体制」の確保、そのための「医療従事者に対する卒前・
卒後の臓器移植医療に関する教育や啓発」が肝要であるため、医療職に対する教育・啓
発ツールを開発する必要がある。
【成果の活用】研究で得られた教育・啓発ツール等を活用して、関連学会等で教育・啓
発を実施し、臓器提供における理想的な体制づくりを行う。これにより、将来的な臓器
提供の情報提供率の上昇や、臓器提供数の増加につながることが期待される。
〈造血幹細胞移植分野〉
【課題名】臍帯血移植体制の強化・効率化と移植成績向上のための研究
【概要】臍帯血採取施設や公的さい帯血バンク等を対象とした調査研究により、現在の
臍帯血供給体制の問題点・改善点を抽出し、提供者への説明・同意取得の適正化、よ
り質の高い多くの臍帯血を効率的に確保するための手法の確立、政策提言を行う。特
に、臍帯血移植成績向上のための、よりよい臍帯血選択基準や合併症予防策等を検討
し、診療ガイドラインを改訂する必要がある。
【成果の活用】臍帯血採取施設における、提供者への効果的な説明と同意取得方法が確
立され、同意率の向上が期待される。また、さい帯血バンクでの調製・保存方法がよ
り洗練されたものとなり、質の高い臍帯血が多く公開される。さらに、改訂された診
療ガイドラインが各移植施設で活用されることで、レシピエントの治療成績向上が期
待される。
(2)新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
〈臓器・組織移植分野〉
【課題名】臓器提供にかかわる医療者の行動変容に資する研究
【概要】患者対応の第一線で活躍する医療チーム内での終末期対応や臓器・組織提供へ
の意識向上について、今後の臓器提供数の増加に向けて改善する余地がある。本研究で
は、近年の臓器提供体制の拡充による救急・集中治療現場の診療実態、臓器提供に関す
る意識の変化を量的及び質的に評価し、課題を抽出する。そして終末期対応や臓器・組
織提供への意識向上や行動変容に向けた臓器・組織提供医療体制の構築や、教育・研修
等の策定の取り組みに繋げる。
【成果の活用】厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会での議論における基礎資料
とする。また、今後の研究事業や国庫補助事業(臓器提供施設連携体制構築事業)の事
業内容見直しにあたって参考とする。
【課題名】移植実施施設の院内および連携体制強化に資する研究
【概要】臓器移植手術を行うに当たり、人的資源・病床・手術室の確保などが喫緊の課
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