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【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
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研究事業名

倫理的法的社会的課題研究事業

主管部局・課室名
大臣官房厚生科学課
省内関係部局・課室名 医政局研究開発政策課医療イノベーション推進室

当初予算額(千円)


令和5年度
7,250

令和6年度
7,250

令和7年度
7,093

実施方針の骨子
1 研究事業の概要
(1)研究事業の目的・目標
【背景】
昨今の医療技術の発展は目覚ましく、これらの最先端の技術が、社会に思わぬ影響を
及ぼすことがある。特に近年は、ゲノム、ICT、人工知能(AI)等の新たに生み出された
科学技術を社会実装して、より一層イノベーションを推進していくことが重要である
が、これらの新たな技術がもたらす倫理的、法的、社会的課題(Ethical, Legal and
Social Issues、以下「ELSI」という。)が、既存の社会的枠組に与える影響が大きいこ
とも認識されている。
これらの影響が、イノベーション推進にブレーキをかけることがないように、技術開
発の初期段階から新たな技術がもたらす ELSI を抽出し、その影響度等に応じて必要な
政策を立案、実施することが必要である。
特に、厚生労働分野は国民生活と密接する部分が多く、国民の関心も高いものの、健康・
医療関連に特化した具体的な ELSI の抽出、解決に向けた研究は、国内では十分行わ
れていないことが指摘されており、より一層の研究の推進が必要である。
【事業目標】
医療技術の中でも特に影響が大きいと予測されるゲノムと AI を中心として、これら
の新たな科学技術の開発と並行して、本研究事業において ELSI を検討することにより、
イノベーションを円滑に加速させることを目指す。
【研究のスコープ】
①ゲノム分野における ELSI に関する研究
②AI 分野における ELSI に関する研究
③生命科学・医学系研究に共通する ELSI に関する研究
【期待されるアウトプット】
ゲノム分野については、国民が安心してゲノム医療を受けられるために回避すべき社
会的不利益に対する対応策に関する検討結果や指針の提案等が期待される。
AI 分野については、生成 AI 技術の保健医療分野での適用や医療データの取り扱いに
おける課題抽出、国際的な動向を踏まえた対応策の提言等が期待される。
生命科学・医学系研究全体に共通して、オプトアウトを含むインフォームド・コンセ
ントの国民の理解の向上に資する提言、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関す
る倫理指針」等の見直しに向けた課題・論点抽出と対応策の提言、デジタル技術を活用
した研究手法(電磁的同意(eConsent)等)等が期待される。
【期待されるアウトカム】
上述のアウトプットを、今後新たな科学技術がもたらす ELSI に対する現状の課題整
理のための基礎的資料として活用することによって、国民が安心してゲノム医療や AI
を活用した医療・介護等を受けられるようにするための環境整備の進展、開発・受容に
伴う課題の解決によるイノベーションの加速が期待される。
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