【資料1-1】令和8年度研究事業実施方針(案)(厚生労働科学研究) (24 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》 |
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等に対する具体的な提案を行う。
(ウ)米国の脱退表明により WHO などが大きな組織変革期にある中、高度な科学的、政
治的、歴史的知見を要する課題に対応できる国際保健政策人材の育成・確保の方策を
確立し、国連機関等の公的組織や WHO 専門家委員会等でリーダーシップを発揮できる
人材の質的・量的な拡大を図る。
(エ)国際保健のアジェンダが大きく変化していく状況で、保健に関連する国際機関へ
の関与の効果的な推進のため、我が国が積極的に関与していくべき機関及びそれらに
対して戦略的・効果的な資金拠出及び関与をする方法を提示する。
【期待されるアウトカム】
SDGs 達成の中間年である令和5年の状況評価を参考にして、国際社会が令和 12 年ま
でに計画的かつ効率的に SDGs を達成できるよう我が国が貢献することは、国際保健に
関連する政府方針や戦略内の目標達成にも繋がる。また、我が国が限られた財源の中で
最大限に国際保健分野における議論を主導することは、国際保健分野における我が国の
プレゼンスを向上させるだけでなく、世界各国の保健システム強化を通じた、より強靱
(resilient)、より公平(equitable)、より持続可能(sustainable)な UHC(ユニバーサル・
ヘルス・カバレッジ)の実現にも寄与する。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】世界の健康危機への備えと対応の強化に関する我が国並びに世界の戦略的・
効果的な介入に関する研究(令和7年度継続中)
【概要】地球規模の健康危機への備えと対応強化のため、WHO における国際保健規則
(IHR)の改正等に向け、国際法、知的財産、医薬品の開発及び製造における価格設定や
技術移転、国際協力、国際保健ガバナンス、地政学・公衆衛生対策といった様々な分
野の専門的知識を踏まえ、交渉に資する具体的な技術的支援を行った。
【成果の活用】研究班による技術的支援が各交渉において活用された。これにより、日
本が国際的な法的枠組みの構築に向けた主導的な役割を果たすことができ、今後、国
際的なリーダーシップの強化に貢献することが期待される。
【課題名】ポスト SDGs を見据えた新たな UHC 指標開発に資する研究(令和7年度継続
中)
【概要】「ポスト SDGs で期待される UHCSCI の検討及び既存の SDGs 指標 3.8.1 とのギ
ャップ分析」(研究1)、「既存の UHCSCI(SDGs 指標 3.8.1)でカバーされていない
保健関連サービスの UHC への統合に関する国際的動向と指標の分析」(研究2)、「公
的な保健医療保障制度に統合する政策決定の際に必要な価値基準(費用対効果,倫
理観,環境配慮等)の分析」(研究3)に関し、研究論文や既存資料のレビューによる
定性的分析を通して実施。
【成果の活用】既存の UHSCI に関連した新たな指標やエビデンス、新たな UHC に統合さ
れるべき新たな保健サービスの特定とそれらをモニタリングする指標、そして UHC の
新たな枠組みを提示することで、日本に設置される予定の UHC ナレッジハブの活動へ
の技術的なインプット、日本が今後、世界の UHC 実現にどのような貢献が可能である
かの議論の参考となることが期待される。
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