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資料2-3 本委員会として指定難病の診断基準等のアップデートを検討する疾病(個票、パブリックコメント等を受けて変更等を予定するもの) (89 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》
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230 難治性肺胞低換気症候群(Alveolar Hypoventilation Syndrome: AHS)
○ 概要
1.概要
肺胞低換気症候群(alveolar hypoventilation syndrome: AHS)とは、一般に、覚醒時の動脈血二酸化炭素
分圧(PaCO2)が 45 mmHg を超える症候群の総称である。このうち、呼吸調節系の異常を主病態とする肺
胞低換気症候群(Alveolar Hypoventilation Syndrome: 「難治性AHS)」」は国の指定難病に位置づけられて
おり、これには①先天性中枢性低換気症候群(Congenital central hypoventilation syndrome:

CCHS)、②

特発性中枢性低換気症候群(idiopathic central alveolar hypoventilation: ICAH)、③難治性肥満低換気症候
群(obesity hypoventilation syndrome:

難治性OHS)の3つが含まれる。CCHS、ICAH、OHSのいずれもが、

主要な病態は呼吸調節系の問題であり、肺実質や気道疾患、肺血管病変、胸壁疾患、薬物、物質使用、
神経疾患、筋力低下、肥満などによるものではない。
CCHS、ICAHでは覚醒時において動脈血二酸化炭素分圧(はもPaCO2 値)が基準となる間欠的に45
mmHgを境に超える、45 mmHg以下となるなど変動を認めることがあるも多い。国際的に一般的な難治性
OHSは、指定難病に該当しないOHSと概念の区別を必要とする。OHSの診断基準は覚醒時のPaCO2が45
mmHgを超えることであるが、OHS指定難病の診断基準においては、難治性OHSは呼吸調節系の異常がよ
り顕著であり、治療前の覚醒時のPaCO2が50 mmHg以上であることや、減量や睡眠中の標準的な持続気道
陽圧(continuous positive airway pressure: CPAP)陽圧換気療法を適切に行っているにもかかわらず覚醒時
の低換気が残存すること、が指定難病の診断基準定義上の要条件となっている。
これらの難治性AHSの3疾患は、睡眠呼吸障害(sleep disordered breathing: SDB)の1病態である睡眠関
連低換気障害(sleep related hypoventilation disorders: SRHDs)を併存する。SRHDsには、難治性AHSの
3疾患に加え、④視床下部機能障害を伴う遅発性中枢性低換気、⑤薬剤や物質による低換気、⑥身体障
害に起因する低換気の6病態が含まれる。SRHDsの6疾患は、SDBの別の1病態である睡眠時無呼吸低
呼吸(閉塞性、中枢性)を合併することが多い。特にOHSの90%以上は閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸を合併
している。
CCHSではヒルシュスプルング病、自律神経機能不全([不整脈、便秘、体温調節障害など])および神経腫
瘍などを併存することもある。CCHS、ICAH、難治性OHSのいずれもが、主要な病態は呼吸調節系の問題
であり、肺実質や気道疾患、肺血管病変、胸壁疾患、薬物、物質使用、神経疾患、筋力低下、肥満などに
よるものではない。CCHSの患者のほとんどがPaired-like homeobox 2bB (PHOX2B)の遺伝子変異異常を示
し、PHOX2B遺伝子検査は難治性AHSの診断、鑑別に極めて重要である。すなわち、成人発症の難治性
AHSではCCHSとICAHの鑑別が困難であるが、 PHOX2B 遺伝子に変異異常が認められれば、成人発症
CCHS、変異異常がなければ、ICAHと診断される。また、難治性OHSとの鑑別にもBMIとPHOX2B遺伝子検
査が重要である。一般的なに、睡眠関連低換気状態はREM(rapid eye movement)睡眠期に高度になるが
と異なり、CCHSではREM(rapid eye movement)睡眠よりもNREM(non-REM)睡眠期に高度になるのが特徴
的とする報告もがある。呼吸管理をはじめとする管理法の改善と普及により、CCHSの成人例は増加傾向
にあるものの、長期継続医療が必要であるので、小児から成人への移行期医療が重要な課題となっている。
ICAHは成人で発見されることが多い。)

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