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資料2-3 本委員会として指定難病の診断基準等のアップデートを検討する疾病(個票、パブリックコメント等を受けて変更等を予定するもの) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》
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65 原発性免疫不全症候群

○ 概要
1.概要
原発性免疫不全症候群(PID: primary immunodeficiency)は、先天的に免疫系のいずれかの部分に欠陥
がある疾患の総称であり、後天的に免疫力が低下する後天性免疫不全症候群エイズ(AIDS:後天性免疫
不全症候群)などの、続発性免疫不全症(SID: secondary immunodeficiency)と区別される。障害される免
疫担当細胞(例えば、好中球、T細胞、B細胞)などの種類や部位により500以上の疾患に分類される。
原発性免疫不全症候群で問題となるのは、感染に対する抵抗力の低下(易感染性)である。重症感染の
ため重篤な肺炎、中耳炎、膿瘍、髄膜炎などを繰り返す。時に生命の危険を生じることもあり、中耳炎の反
復による難聴、肺感染の反復により気管支拡張症などの後遺症を残すこともある。また、易感染性を伴わ
ない病型も数多く知られるようになり、包括して先天性免疫異常症(IEI:inborn errors of immunity)とも呼ば
れる。
2.原因
多くは免疫系に働く遺伝子の異常である。数多くの原発性免疫不全症候群の原因遺伝子が明らかにな
り、確定診断や治療に役立っている。しかし、IgGサブクラス欠乏症の一部、乳児一過性低ガンマグロブリン
血症のように一時的な免疫系の未熟性による疾患や、サイトカインなどに対する自己抗体により、原発性
免疫不全症候群を模倣するような疾患もある。
3.症状
主な症状は易感染性である。すなわち、風邪症状がなかなか改善しない、発熱を繰り返す、あるいは入
院治療を要する感染症を発症するなどである。重症型では感染が改善せず、致死的となることもある。好
中球機能や抗体産生の異常を伴う疾患では細菌感染が多く、T細胞などの異常ではウイルスや真菌感染
が多い傾向がある。
本症を疑う際の目安として、以下に示す「原発性免疫不全症を疑う10の徴候」がよく用いられる。
1)乳児で呼吸器・消化器感染症を繰り返し、体重増加不良や発育不良が見られる。
2)1年に2回以上肺炎にかかる。
3)気管支拡張症を発症する。
4)2回以上、髄膜炎、骨髄炎、蜂窩織炎、敗血症や、皮下膿瘍、臓器内膿瘍などの深部感染症にかかる。
5)抗菌薬を服用しても2か月以上感染症が治癒しない。
6)重症副鼻腔炎を繰り返す。
7)1年に4回以上、中耳炎にかかる。
8)1歳以降に、持続性の鵞口瘡、皮膚真菌症、重度・広範な疣贅(いぼ)が見られる。
9)BCGによる重症副反応(骨髄炎など)、単純ヘルペスウイルスによる脳炎、髄膜炎菌による髄膜炎、EB
ウイルスによる重症血球貧食症候群に罹患したことがある。

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