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資料2-3 本委員会として指定難病の診断基準等のアップデートを検討する疾病(個票、パブリックコメント等を受けて変更等を予定するもの) (76 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》
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87 肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症
○ 概要
1.概要
肺静脈閉塞症(pulmonary veno-occlusive disease:PVOD)/肺毛細血管腫症(pulmonary capillary
hemangiomatosis:PCH)は、肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)とは異なる希少病
態である。PVOD/PCH の内科的治療には限界があり、確定診断された場合には肺移植登録が必要となる。
肺高血圧症における肺血管病変は肺動脈から静脈/毛細血管領域に連続して存在しうること、従来 PAH と
診断していた症例において静脈/毛細血管病変が混在しうることが近年明らかとなった。遺伝性 PVOD/PCH
の診断には、臨床所見・画像所見に加えて遺伝学的検査の実施による EIF2AK4 両アレル変異の検出が推
奨される。病理組織学的に PVOD は肺静脈の内膜肥厚や線維化等による閉塞を認め、PCH は肺胞壁の毛
細血管増生を特徴とするが、PVOD/PCH 診断のための肺生検は危険であり推奨されていない。そこで PAH
に PVOD/PCH 様病変の混在が疑われる場合には、臨床症状、胸部 CT 所見、動脈血液ガス分析、肺拡散
能力を含む呼吸機能検査と共に遺伝学的解析を加えて評価することが望ましい。PVOD/PCH の典型例では
胸部 CT 像において、すりガラス状陰影/小葉間隔壁の肥厚などが観察される。一般臨床において
PVOD/PCH に遭遇する可能性は極めて低いが、疑いがある場合には肺高血圧症の専門家に相談すべきで
ある。
2.原因
特発性及び遺伝性 PVOD/PCH の原因は不明である。EIF2AK4 両アレル変異を認める症例の発症年齢は
若く、一方 EIF2AK4 両アレル変異を認めない症例の発症年齢は中高年が多く、遺伝子異常が関与のする程
度は発症年齢により異なることが示唆されている。遺伝性 PVOD/PCH に関して、ESC/ERS 2022 肺高血圧
症ガイドラインで記載されている EIF2AK4 両アレルの病的バリアントのみが PVOD/PCH を発症するわけでは
ない。EIF2AK4 遺伝子変異に関する病的バリアントは特定されておらず、複合ヘテロでも発症しうる常染色体
潜性遺伝疾患である。日本でも、肺血管拡張薬抵抗性 PAH の中に EIF2AK4 遺伝子変異症例が報告されて
いる。しかし EIF2AK4 遺伝子変異と PVOD/PCH 発症機序の関係は解明されていない。全身性強皮症(SSc)
に PAH 病変と同時に静脈病変(PVOD 様病変)を伴う場合があることは以前より知られている。しかし SScPAH において PVOD 様病変がどの程度併存するのか、SSc-PAH における PVOD/PCH 様病変と特発性
PVOD/PCH の病態の異同はあるのかに関しては現時点で明確な答えはない。
3.症状
臨床症状は PAH と類似(労作時息切れ、遷延性咳嗽、下肢の浮腫、労作時の失神など)しており、
PVOD/PCH に特異な症状はない。しかし安静時及び労作時低酸素血症の程度が PAH よりも顕著である。臨
床診断が PAH と考えられても、診断時年齢が 50 歳未満で、%肺拡散能力 DLco<55%の場合には EIF2AK4
両アレル病的バリアント陽性 PVOD/PCH である可能性を考慮すべきである。
4.治療法

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