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資料2-3 本委員会として指定難病の診断基準等のアップデートを検討する疾病(個票、パブリックコメント等を受けて変更等を予定するもの) (61 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》
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67 多発性嚢胞腎
○ 概要
1.概要
両側の腎臓に嚢胞が無数に生じる、遺伝性疾患。多発性嚢胞腎(polycystic kidney)には、常染色体顕性
多発性嚢胞腎(autosomal dominant polycystic kidney disease:ADPKD)と常染色体潜性多発性嚢胞腎
(autosomal recessive polycystic kidney disease:ARPKD)とがある。
2.原因
ADPKD の原因遺伝子は主に2つあり(PKD1、PKD2)、各々蛋白として Polycystin1(PC1)と Polycystin2
(PC2)をコードしている。ADPKD 患者の約 85%が PKD1 の遺伝子変異が原因で、残り約 15%では PKD2
遺伝子変異が原因である。PKD1 は PKD2 より一般に臨床症状が重いが、同じ家系でも個人差が大きい。
ARPKD の原因遺伝子は主に PKHD1 であり、Fibrocystin、Polyductin をコードしている。
3.症状
自覚症状として、肉眼的血尿(31%)、側腹部・背部痛(30%)、易疲労感(9%)、腹部腫瘤(8%)、発熱
(7%)、浮腫(6%)、頭痛(5%)、嘔気(5%)、腹部膨満(4%)がある。無症状でも家族に多発性嚢胞腎患
者がいるから(11%)との理由で診断される。最近では、健診でのエコーや人間ドックで診断されることも多
くなっている。
4.治療法
根本的な治療法はない。進行を遅らせる治療として、バゾプレッシンV2受容体拮抗薬であるトルバプタ
ンが 2014 年3月に保険適用となった。嚢胞増大を助長するとされるバゾプレッシンの作用を抑制するもの
であり、世界的な臨床試験において腎嚢胞の増大と腎機能の低下をプラセボと比較し有意に抑制すること
が報告された。また、多くの患者で高血圧を合併する。降圧治療が腎機能に対して、明らかな有効性は示
されていないが、合併頻度の高い脳動脈瘤破裂など頭蓋内出血の危険因子を低下させることや心血管合
併症の予防には有効と考えられている。透析に至った患者の腹部膨満を緩和する方法として、両側腎動脈
塞栓術が行われ、良好な結果が得られている。
5.予後
腎容積が増大する患者では、徐々に腎機能が低下し腎不全に至り、腎代替療法が必要となる。70 歳ま
でに約 50%の患者が腎不全になる。また脳動脈瘤によるくも膜下出血の危険性が高い(患者の 10%)こと
も注意点である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数
約 41,000 人(研究班による。)

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