人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (88 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》 |
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異動するのは、手続きの煩雑さに加え、「分かりやすさ」の点でも課題
がある。このうち「制度の分かりやすさ」は「制度への信頼」の前提と
して重要となる。こうした保険者が分立していることに起因するデメリ
ットを解消し、働き方に中立で包摂性の高い国民皆保険の実現を不断に
追求していくべきである。
保険者機能を十分に発揮できていない保険者が多いことも問題である。
保険者には、保険料の賦課・徴収や医療費の審査・支払いといった保険
事務を行うことにとどまらず、被保険者の保険料・自己負担の抑制とい
う要請との緊張関係の中で、被保険者に対する医療提供の効率化と医療
の質・アクセスの向上を図る責務がある。こうした保険者機能の発揮が、
ひいては日本全体の医療保険制度の持続性確保にもつながり得るとも考
えられる。保険者機能の発揮を阻害する制度的な要因は可能な限り見直
していくべきである155156。〔資料Ⅲ-2-16、17 参照〕
c)働き方に中立な国民皆保険の実現
国民の働き方が多様化する中で、「国民皆保険」の在り方も必要に応
じて見直していかなければならない。特に、複数の保険者が分立し、保
険料水準等も大きく異なっている実態も踏まえれば、働き方に中立な仕
組みとしていくことは、公平性の観点からも重要である。
現状、複数事業所で勤務する短時間労働者(マルチワーカー)は、仮
に合算した労働時間が週 20 時間を超えても被用者保険の適用はない。
しかしながら、労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)の規定157を踏まえ
れば、被用者保険の適用についても本来は労働時間を通算して判断すべ
きと考えられる。また、地域保険(国民健康保険・後期高齢者医療制度)
155 本建議に記載する制度の見直し等の取組に加えて、更なる保険者機能の発揮に向けて取り組
むべき事項について、「保険者ガバナンスコード」として明確化した上で推進していくべき、と
の意見があった。
156 保険者機能の発揮には、専門人材の充実も重要である、との意見があった。
157 労働基準法第 38 条では「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する
規定の適用については通算する」と規定されており、この「事業場を異にする場合」とは、事
業主を異にする場合をも含むとの解釈が存在する(昭和 23 年(1948 年)5 月 14 日基発 769
号)。
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