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人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (58 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html
出典情報 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》
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入の成果を国民に適切に還元する観点からは、医療提供の効率化や医療
の質の向上により患者の利便性が改善し、かつ、医療費の適正化によっ
て国民負担の軽減にもつながっていくことが重要である。とりわけ、今
後は、より限られた人員で医療現場を支えていく必要があることを踏ま
えれば、システム導入等の体制整備を支援するという従来の発想を早急
に転換させ、医療現場での DX・AI の普及・定着が実際に効果を生んで
いる医療機関を重点的に支える財政支援の在り方や報酬上の仕組みを検
討する必要がある。
また、情報基盤が整備され、各種データベースも充実していく中、医
療情報の利活用の促進に向けた環境整備も重要である。NDB93等のレセ
プトデータに加え、電子カルテ情報の二次利用等が進めば、データに基
づく政策立案が可能となり、医療提供体制の効率化に寄与する面もある
と考えられる。〔資料Ⅱ-2-16、17 参照〕
なお、昨今の AI の普及・進歩はめざましく、医療分野での AI の開
発・活用を積極的に進め、医療現場の効率化はもとより、患者の利便性
を高め、医療の質の向上につなげていく必要がある。さらに、将来的に
は、必ずしも現在の制度を前提とせず、AI を中核に据えた、患者本位の
医療提供体制の構築が期待される。
〔資料Ⅱ-2-18 参照〕
エ)医療提供の効率化を支える報酬体系の構築
人口減少社会においても質の高い医療が持続的に提供されるよう、診
療報酬の在り方も見直していく必要がある。特に、医療従事者の持続的
な賃上げと保険料負担の抑制の両立のためには、医療現場の省力化・効
率化と1人当たり賃金の向上の好循環が実現していくことが重要であ
り、それを支える診療報酬体系を構築していく視点が重要である。
現在の診療報酬体系は、ストラクチャー評価やプロセス評価94 を基礎
93 NDB(匿名医療保険等関連情報データベース)は、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和

57 年法律第 80 号)に基づき、医療費適正化計画の作成、実施及び評価のための調査や分析な
どに用いるために厚生労働省が運用する、レセプト情報や特定健診・特定保健指導情報などの
データベースである。
94 医療の質の評価には、①ストラクチャー、②プロセス、③アウトカムの3つの評価軸があり、
①②は、それぞれ医療提供体制の整備度合い、診療行為の過程を評価するものであり、③は生
活の質や満足度の改善等、医療提供が患者に及ぼした影響を評価するものである。
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