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人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (18 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html
出典情報 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》
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3.人材希少社会における人材力の強化
我が国の労働供給制約は今後一層顕在化していくと見込まれる中、人
材という限りある資源の配分や活用の在り方を見直していくことは喫緊
の課題である。
我が国の総人口は平成 20 年(2008 年)をピークに減少してきた。そ
れに先んじて、生産年齢人口は、平成7年(1995 年)をピークとして総
人口を上回るペースで減少しており、令和2年(2020 年)の 7,509 万人
から令和 32 年(2050 年)には 5,540 万人へと、30 年間で実に3割近い
減少となる見通しである。こうした状況は、我が国が「人材希少社会」
に移行しつつあることを示しており、既に人材力の強化が成長力を左右
する段階に入っていることを認識する必要がある。いかに希少な人材を
高い付加価値を生み出す分野に重点的に配置し、その能力を最大限に引
き出せるかが、経済全体の生産性を左右するのである。〔資料Ⅰ-3-
1参照〕
とりわけ近年は、AI の社会実装を前提として社会・産業構造そのもの
を再設計する AI トランスフォーメーション(AX)の進展の重要性が高
まっている。単なる業務効率化にとどまらず、限られた人材でより高い
付加価値を生み出すことを可能とするものであり、人材希少社会におけ
る労働供給制約を克服する上で基盤的な役割を果たし得るものと考えら
れる。
これまでの我が国経済を産業別(ミクロ)に切り分けて振り返ると、
実質付加価値額の増加に大きく寄与してきたのは「製造業」と、医療・
介護等を含む「保健衛生・社会事業」である。製造業では、労働投入量
は減少する中、労働生産性が大きく上昇した。一方、医療・介護産業で
は、この 30 年間で労働投入量が急拡大し、就業者数で見ると 2.8 倍の増
加であり、全産業中最大の伸びとなった。就業者総数に占める割合も、
約5%(約 19 人に1人)から約 14%(約7人に1人)に上昇してい
る。こうした中で、医療・介護産業における労働生産性の伸びは相対的
に低いものとなっている。

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