人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (82 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》 |
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特定疾病制度
昭和 59 年(1984 年)に導入された「特定疾病」制度は、人工透析患
者等の特定の疾患について医療費の自己負担上限を低額に抑える制度で
ある。
現在は、高額薬剤の登場等の影響により、がん等の他の長期療養を要
する慢性疾患でも、医療費が高額となる場合が増加している。制度創設
から長期間が経過していること137や、他疾患の患者との公平性138、負担
能力に応じた負担の考え方に鑑み、特定の疾病についてのみ自己負担限
度額を大きく抑制していることについて、当該制度の効果検証や対象者
の実態把握等も踏まえつつ、見直しの必要性を含め検討していくべきで
ある。〔資料Ⅲ-2-6参照〕
③
医療機関における窓口業務費用の保険給付外サービス化
医療(療養の給付)と直接関係のないサービスの提供に際して、医療
機関は患者から費用(料金)を徴収することが可能となっており、例え
ば、令和8年度(2026 年度)診療報酬改定では、オンライン診療の受診
に係るシステム利用料がその対象として明確化されることとなった。こ
のことは、今後、オンライン診療では明確に受診時の窓口業務のコスト
を患者に転嫁することができるようになったと解することが可能である。
従前、医療機関を受診した際の窓口業務のコストは、初・再診料にお
いて評価されてきたと考えられるが、本来、窓口業務は診療行為そのも
のではなく、そもそも診療報酬で評価される必然性はない。初・再診料
での評価は一律となるため、デジタル化・省力化等による窓口業務効率
137 慢性透析患者は、昭和 59 年(1984 年)の制度導入当時は約6万人だったが、現在では約 34
万人まで増加している。
138 例えば、年収 500 万円で、総医療費月 40 万円の治療を長期にわたり受ける必要がある場合、
月額自己負担が、人工透析患者は1万円であるのに対し、がん患者は 4.4 万円であり、3.4 万円
の差がある(令和8年(2026 年)4月現在の制度に基づく試算)
。
また、人工透析患者本人に対し、透析医療費の負担について考えるべきかという質問に対し
て、約 75%が「考える必要がある」と回答している(「2021 年度血液透析患者実態調査報告
書」(公益社団法人日本透析医会・血液透析患者実態調査検討ワーキンググループ(令和4年
(2022 年)9月2日))
)。当事者の多くも、医療費負担の分かち合い・支え合いの在り方に対
し問題意識を持っていることがうかがえる。
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