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人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (31 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html
出典情報 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》
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比の安定的な引下げを財政運営の中核目標として明確に位置付けること
は、財政運営がこれまでのプライマリーバランス中心の管理という段階
から新たな段階に移行することを意味する。
債務残高対 GDP 比の安定的引下げを中核目標とする枠組みは、適切
に設計されれば、複数年度にわたる財政運営の予見可能性を高め、短期
的な収支の変動を一定程度許容しつつも、同時に、中長期的に財政規律
をより確実に担保し得る可能性を有している37。令和7年度補正予算や
令和8年度当初予算などこれまでの取組の進捗や成果を後戻りさせるこ
となく、債務残高対 GDP 比を安定的に引き下げる中で、予算編成改革
を進めることを求めたい。
一方で、当面の債務残高対 GDP 比の低下傾向と成長率と金利の関係
の楽観的な見方に依拠して中長期的な視点を欠いた場合には、財政に対
する市場の信認を損ないかねない。本枠組みを単なる財政運営目標にお
ける指標上の軸足の見直しにとどめることなく、その実効性を確保する
ことが目指されなければならない38。
そのためには、財政見通しの前提となる経済前提の妥当性が極めて重
要となる。財政の信頼性は、これまでの実績と将来に対する期待の双方
に依存し、市場は政府が示す前提や見通しの信頼性を通じて期待形成を
行う。(3)で前述したように、市場の信認に足る、説明可能で信頼で
きる中期経路を示すことが重要である。
〔資料Ⅰ-5-29 参照〕
また、フロー指標の在り方について再整理が必要である。プライマリ
ーバランスを複数年度で管理する枠組みの下においても、金利上昇局面
における財政の持続可能性を適切に把握し、市場の信認を確保する観点
から、利払費を含めた財政収支などの動向にも目配りを行い、債務残高
対 GDP 比の動きとの関係を踏まえながら、財政運営を行っていくこと
が望ましい。国債発行額を含む各種のフロー指標について、基調の変化
や段差的な変動を生じさせれば、財政運営の方向性に対する市場の認識
に影響を及ぼし、信認の低下につながりかねない。これまでの実績の積
実質的な成長を伴わない形で物価が上昇すれば、債務残高対 GDP 比は引き下がる一方で、家
計部門から政府部門への実質的な所得移転となる点に留意が必要、との意見があった。
38 実効性の確保にあたっては、時間軸や目標水準を明確にした目標設定が必要ではないか、との
意見や、目標から逸脱した際の是正措置の設定が必要ではないか、との意見があった。
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