人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (65 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》 |
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〔資料Ⅱ-2-26、27 参照〕
③
中小企業分野
中小企業分野においても、人材配分の適正化と労働生産性の向上を一
体的に進めていく必要がある。
従業者数に占める中小企業の比率は7割程度と高い一方で、賃金や付
加価値額に占める中小企業の比率はこれよりも低く、また、投資活動に
占める比率も顕著に低くなっている。さらに、時系列で見ると、従業者
数の7割が中小企業に集中する構造が維持されたまま、賃金や付加価値
額に占める中小企業のシェアは低下している。過去、労働力が増加する
経済環境にあっては、中小企業が雇用を吸収し、経済を下支えする役割
を一定程度果たしてきた。しかし、人口減少という構造的な変化に直面
し、人材がますます希少な経営資源となっているからこそ、人材の適正
な配置・活用という観点に立った中小企業政策が必要と考えられる。
〔資料Ⅱ-2-28 参照〕
どのような中小企業に労働資源が集中しているのかについて、コロナ
禍前までの中小企業のミクロデータを用いた分析によれば、労働生産性
の低い中小企業が存続する中で、低生産性企業が労働投入量に占めるシ
ェアが上昇してきたことが示されている。また、このように労働資源が
労働生産性の低い企業に集中することで、相対的に生産性の高い企業の
付加価値創出や労働投入に悪影響を与える可能性も示唆されている103。
過去の賃金上昇率がゼロ近傍に張り付いていた経済状況とは異なり、企
業全体の平均的な賃金上昇率がプラスとなり、労働生産性や収益力に応
じて企業間の賃上げ率のバラつきが生まれる中で、賃金をシグナルとし
た市場メカニズムを通じ、希少な経営資源である労働資源がより生産性
の高い産業や企業に移動・集約され、経済全体として効率的な資源配分
102 予算措置後の基金設置法人における資金管理や事業執行について、国会による直接の監視・
検証が及びにくくなる基金の活用は抑制すべき、との意見があった。
103 こうした分析結果に対しては、価格転嫁が進まないことによって中小企業の労働生産性が低
く評価されている現状を考慮すべきである、との意見があった。
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