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人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (40 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html
出典情報 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》
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の余地がある。〔資料Ⅱ-1-5参照〕
また、北海道新幹線については、トンネル工事の長期化等により、事
業費が更に最大 1.2 兆円程度増加することが公表されている59。仮に建
設費が 1.2 兆円程度増加し、それを一定の仮定の下で機械的に反映する
と、当初 1.1 であった事業全体の B/C は単純計算で 0.6 程度となるこ
とが見込まれる。さらに、残事業 B/C についても単純計算をすると 0.9
程度となり、これは、国土交通省の再評価基準によると、基本的にプロ
ジェクトを中止すべき水準となる。
一方、コスト上昇の背景である物価上昇は便益の増加にもつながり得
るなど、適切な範囲で見込み得る便益増があるならば、B/C も上昇す
る可能性がある。具体的には、(ⅰ)物価上昇に伴う収益増や、(ⅱ)不
動産収益、(ⅲ)適切な需要予測、(ⅳ)そしてこれらを加味した接続利
益といった要素が考えられる。
〔資料Ⅱ-1-6参照〕
人口減少下における大規模インフラの整備に当たっては、事業の収益
性精査を適切に行うとともに、国民理解を得て事業を推進する観点から
も、当該事業の収益から適正な貸付料を算出することが必要である。


重点的かつ安定的な老朽化対策

我が国では、昭和 39 年(1964 年)の東京オリンピック大会と同時期
に整備された首都高速1号線など、高度経済成長期以降に集中的に整備
したインフラの老朽化が一斉に進んでいくことが見込まれる。実際に、
昨年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故など、インフラの経年
劣化が道路機能や公共空間の安全性に深刻な影響を及ぼす事例が顕在化
している。こうしたインフラの老朽化や自然災害の激甚化・頻発化等を
背景に、インフラの機能維持及び長寿命化に向けた適切な対策と維持・
管理等の重要性がこれまで以上に高まっている。
人口減少の中でも喫緊の課題であるインフラ老朽化対策60の強化に重
点的かつ安定的に取り組むことが重要であり、当初予算で見通しを持っ
59 令和8年(2026 年)4月6日、札樽トンネルにおいて崩落が発生したところであり、この影

響も含め、事業費の精査をしっかりと行う必要がある。
60 「第1次国土強靱化実施中期計画」
(令和7年(2025 年)6月6日閣議決定)における道路関

連インフラ保全に必要な国費は、5年で3兆円程度と試算されている。
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