人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (79 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》 |
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医療政策を考える上では、医療の質の確保(Quality)、患者アクセス
の保障(Access)、医療提供のための負担の抑制(Cost)という3つの
視点を意識する必要がある。その上で、限られた医療資源を前提とすれ
ば、これら3つを同時に達成することは極めて困難と考えられる(いわ
ゆる「医療政策のトリレンマ」127)。
これまでを振り返ると、医療機関へのフリーアクセス、国民皆保険、
医薬品や医療技術の迅速かつ幅広い保険適用等の特徴などから、日本は、
寛大な患者アクセスの確保(Access)と医療の質の向上(Quality)に
重点を置いてきたと評価できる。しかし、高齢化・人口減少の進行、ま
た、医療の高度化が進展する中、従来の枠組みを維持することには、医
療に係る公費(税)及び保険料負担の抑制の観点から一定の制約がある
と認識すべきである。
昨今では、一定の質が確保された医療を国民に届けることができるよ
う、特に「Access」と「Cost」の面でのバランス調整を図ることが重要
になってきた。そのため、大きなリスクは共助中心、小さなリスクは自
助中心で対応していく視点も踏まえた保険給付範囲の在り方の見直し、
保険給付の効率的な提供に不断に取り組んでいく必要があり、それによ
り持続可能な医療制度を将来世代に引き継いでいくべきである。〔資料
Ⅲ-2-1、2参照〕
(1)保険給付範囲の在り方の見直し
①
高齢者医療における患者自己負担の在り方
ア)改革の背景
平成 20 年(2008 年)に後期高齢者医療制度・前期高齢者財政調整が
導入されてから 15 年以上が経過し、日本社会における高齢者の位置付
けは大きく変化してきた。また、受診率が低下するなど、高齢者の医療
127 制度の諸条件や環境によっては、それぞれの要素が補完的又は対立的になることもあり得、
給付範囲の在り方や、DX や AI の普及の進捗により、当該トリレンマが解消できる可能性もあ
る、との意見があった。
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