人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営 (49 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営(6/26)《財務省》 |
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人口減少が進行する中にあっても「強い経済」を実現するためには、
限られた人材を最大限に活用し、高い付加価値を創出していくことが前
提となる。とりわけ、人材が最も制約的な資源となる局面においては、
その量の確保にとどまらず、質の向上と配分の在り方が、経済全体の成
長力を規定する決定的な要因となる。
このため、将来の産業構造の変化を見据えつつ、人材の育成と分野
内・分野間の適切な配分を一体的に進めていく必要がある。人材需給の
将来像については、例えば経済産業省の「2040 年の就業構造推計」73が
あり、十分な国内投資や産業構造転換が実現した場合の労働需要と労働
供給について推計しているものの、技術革新の進展や将来の産業構造の
不確実性を踏まえれば、単一の前提に基づく推計に依拠することには限
界がある。
政府は、生産性向上の効果を加味した上で、将来必要となる労働力人
口の規模を検討していく方針を示している74。今後、生産性の向上の影
響も織り込んだ複数のシナリオを設定し、人口減少が進む中での経済社
会の姿について幅を持って可視化し、それと整合性を確保しつつ各分野
の政策を構築していくことが重要である。それに向けては、関係府省に
おける人材需給分析を統合し、分野ごとに将来的に必要となる人材の全
体像を我が国の人材政策の前提として俯瞰的に示していくことが求めら
れる。
あわせて国内投資の持続的拡大が不可欠であることは論を俟たない。
我が国では、これまで一定の労働生産性向上が見られたものの、必ずし
も新たな需要の創出や高付加価値化に結び付かず、これまで論じてきた
ように、労働生産性の向上に見合った実質賃金の向上がもたらされるこ
ともなかったことに留意する必要がある。
73 産業構造審議会経済産業政策新機軸部会
経済産業省提出資料(令和8年(2026 年)3月)
74 高市内閣総理大臣は、令和8年(2026 年)2月 20 日の施政方針演説において、
「国力、そし
て社会経済の活力を維持するためには、生産性向上の効果を加味した上で、将来必要となる労
働力人口の規模を考える必要があります。少子化傾向の反転、労働参加率向上、外国人の法令
に則った厳正かつ適正な就業などを踏まえ、腰を据えて検討してまいります。」と述べている。
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