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総-1参考1 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64319.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第619回 10/8)《厚生労働省》
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改訂案

1. エレビジスについて
(2)エレビジスの作用機序

エレビジスは、DMDの治療用に設計された非複製型遺伝子組換えアデノ随伴ウイルス
(rAAV)ベクターを用いた遺伝子
治療用製品です。

AAVベクターは約4.8kbまでの遺伝子しか搭載することができませんが、完全長のジストロフィン遺伝子は2.2Mbもの

大きさがあります13)14)。AAVを用いた遺伝子治療ではジストロフィン遺伝子全体を送達することができないため、エレビ

ジスは機能的な短縮型ジストロフィンをコードする導入遺伝子を搭載しています 15)。この導入遺伝子は、歩行可能な
ベッカー型筋ジストロフィー
(BMD)
患者の短縮型ジストロフィンを基礎にして、AAVベクターに搭載できるようさらに短縮

した
「デランジストロゲン

モキセパルボベク

マイクロジストロフィン
(以下、マイクロジストロフィン)」
を発現するよう

設計されました 1)。マイクロジストロフィンが患者さんの筋細胞で発現することで、筋機能を改善し、筋力の低下を防ぐと

考えられます1)。

また、
α-ミオシン重鎖クレアチンキナーゼ7(MHCK7)
プロモーター/エンハンサーの制御下で、マイクロジストロフィン
遺伝子は骨格筋及び心筋で発現すると考えられます15)。

AAVrh74は、マカクザルの脾臓から単離され、カプシド配列の同一性が93%であるrAAV8と同様の特性を持つことが

示されており、DMD患者におけるAAVの型への抗体保有率の調査において保有率が低い型の1つであることが報告されて
(DNA)
はウイルス複製やウイルス粒子の形成に必要な
います16)。エレビジスでは、野生型AAVrh74のデオキシリボ核酸

Rep/Capを含めてすべて除去されているため、自己複製能を失っており、患者さんの体内で増幅する可能性はきわめて
低いと考えられます 15)。

エレビジスの構造と作用機序(イメージ図)

1)
15)
より作成

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