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総-1参考1 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64319.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第619回 10/8)《厚生労働省》
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改訂案

2. 適正使用のための注意事項

<参考>エクソン8より上流のエクソンの変異を有する患者に対する投与経験

臨床試験において本品が投与された患者のうち、エクソン3~7の欠失を有する患者及びエクソン2の重複を有する患者が
それぞれ1例含まれていましたが、いずれの患者でも免疫性筋炎の発現は報告されていません。

2024年11月2日時点で、米国の製造販売後に本品が投与された患者のうち、エクソン8より上流のエクソンの変異を有する
患者は表に示すとおりですが、当該患者では免疫性筋炎の発現は報告されていません。
変異の種類

エクソンの部位

例数

1※

1

1-2

1

2-6 ※

1

3-7 ※

2

2※

3

3-4

1

3-7 ※

1

5-7 ※

1

6

1

7

1

欠失

重複

1塩基変異(ナンセンス置換)
※:下流のエクソンがすべてフレームシフト変異となると考えられる変異。

<解説>DMD患者におけるジストロフィン遺伝子のエクソン8及びエクソン9に対する
自己免疫寛容メカニズム
DMD患者において、エクソン8の上流に変異がある場合でも、以下のメカニズムにより、エクソン8及びエクソン9を含む
ペプチドに対する自己免疫寛容が成立する可能性があると考えられています。

1.
代替開始コドン

エクソン8及びその上流に代替翻訳開始コドンが存在することで、変異があってもエクソン8及びエクソン9を含むペプチド
断片が生成され、自己免疫寛容が誘導される可能性がある24)-26)。

2.
Revertant fibers

自然発生的なエクソンスキッピングやモザイク変異により、変異部位の上下流で少量のインフレームペプチドが生成

される27)。これらのrevertant fibersはDMD患者の約37~50%に認められ28)、自己免疫寛容を引き起こす物質と

なり得ると考えられる。変異部位の下流にあるエクソン8及びエクソン9を含むインフレームのジストロフィンペプチド
が生成されることも示されている29)30)。

3.
ナンセンス変異のread through

ナンセンスコドンのread throughにより、上流に早期終止コドンがあっても翻訳が継続され、エクソン8及びエクソン9

を含むペプチド断片が生成される可能性がある31)。

これらのメカニズムにより、エクソン8及びエクソン9を含むペプチドが少量ながらも生成され、免疫系がそれらを自己と
認識する可能性があります。

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