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令和7年3月 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトに関する調査研究 報告書 (65 ページ)

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出典情報 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトへの対応について(8/7)《こども家庭庁》
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<医療機関における⽀援体制に関すること>
■院内の体制強化




医者・看護師のみでなく、医療ソーシャルワーカーも介⼊することで社会⾯のアプローチを⾏い、全体像を把
握し、チームで介⼊する
⼩児科以外の診療科(⽪膚科、形成外科、整形外科、脳神経外科等)との連絡
早急に対応できる様に院内の体制の強化と、連携が必要な組織との関係性を深め、共通認識を持つ必要
がある

■保護者の理解を得るために効果的な説明の実施






疾患と必要な治療に対する保護者の理解
⾃費ではないことの説明など、保護者が懸念していることの聴き取り及びそれに対する説明
セカンドオピニオンの提案
保護者に医療の重要性を伝え、誤解や不安を解消するための指導・教育
インターネットや SNS での誤った情報を信じないよう、正しい情報を分かりやすく提供すること

■医療機関における保護者・こども対応のスキルの向上










虐待対応において発⽣する特有のコミュニケーションスキルを習得できるコース等あればよい
⼩児科⾃体が縮⼩しているためケースがあまり多くないが、こどもの意志や気持ちを表出しやすくするためのス
タッフ教育が進んでいないため、外部研修の活⽤を上⼿く取り⼊れたい
虐待対応に関する必要な知識を得ること
保護者への説得技術
こどもに対する、また、軽度知的障害がある保護者に対する説明訓練
相⼿の特性を把握した上で、いかに正しい知識を分かりやすく伝えるか。医療の⾯だけでなく⽣活⾯、⼼理
⾯での困りごとを把握し⽀援のアプローチ、関係性構築を⾏う
最近、ある宗教に関する対応フローチャートを作成した
医療者も最善の⼀本線ではなく、最低ラインを⽰せればなおよいと考える(特に NICU において)
科学的根拠のある情報提供体制

■医療機関をサポートする仕組み



スピーディーな判断が求められるときに相談に乗っていただける仕組みがあると良い。病院として、医師として
の倫理観に任せると突き離されるのはつらい
他院で発⽣した事例の共有

<指針・法制度に関すること>
■こどもの権利への理解






こどもの権利の周知啓発
医療におけるこども憲章についてより多くのこどもと保護者が知ること
関係職員全員の「Child First」という意識
こどもの利益を第⼀に考える必要がある。これは医療についても同様で、医療を受けることで⾃宅へ帰れなく
なることもあると思う。様々な関係者でどうすべきかを話し合うべきである
保護者の信条より、こどもの権利が優先される制度の確⽴

■こどもの意向確認や尊重についての指針







こどもからの聞き取り
こどもの理解⼒に合わせて説明することは必要
こども⾃⾝の発達・理解度を評価した上での、こどもへの適切な聞き取り⽅
こどもにも分かる範囲で医療について⼗分に説明すること
こどもの年齢によるが、判断能⼒がある場合には本⼈が判断できるよう説明を⾏うことが⼤切と考える
こどもの意志の確認⽅法・⼿続きの⽅針を決める
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