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令和7年3月 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトに関する調査研究 報告書 (37 ページ)

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出典情報 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトへの対応について(8/7)《こども家庭庁》
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親権者⽗⺟はナチュラリストでこどもに必要な対応は⼼理的アプローチであるとの主張であった。当⽅の考え
との間に⾮常に⼤きな開きがあり、対応に苦慮した
保護者の考え⽅や認識に偏りがあり、理解を得るための話し合いや受け答えに苦慮した
医療の関わりなしに妊娠・出産・育児をすることについて、⽗⺟の理解を得ることができなかった。⽗⺟は⾃
分達でできるとの主張を崩さなかった
⽗⺟が⽣まれ育った⺟国と⽐較し、⽗⺟の選択肢がないことに拒否感が強く、こどもへの薬剤投与、予防接
種受診、健診受診などに度々拒否があった
児童福祉司が実⺟に対して、医療機関が提⽰した検査を説明しても、家族での話し合いの結果、検査を
拒否することが繰り返された。また、保護者がインターネットで調べた情報を信頼し、医療機関の提案を根拠
がないと受け取ることが度々あった
当初から保護者の思想信条の変化がなかなか⾒込まれず、(転院先医療機関からの)退院後の通院で
も同様であったこと、通院経過において度々中断があり、状況把握に労⼒を要したこと
親権停⽌等の法的対応や、保護者側の代理⼈弁護⼠も交えての⾯接等対応においては、児童相談所
の⽅針に⼗分理解が得られず苦慮した

■保護者の⼼情・⽴場に配慮しながら対話すること




⺟の⼼情への配慮。否定しすぎることがないように⾔葉を選んだ
⺟の気持ちを尊重した対応
当所に対して、明確な宗教的理由は⽰されていないため、当初から保護者に対し、宗教について触れること
はできなかった

■家族間の対話の⽀援


⽗の⺟への働きかけへの⽀援

■医療機関とこども・保護者の対⽴的な関係の調整




こどもに精神科受診歴はあったものの、定期的な通院につながっていなかったため、医療機関の⽴場で保護
者に治療の必要性を説明する機会がなかった。学校がこどもの精神不調について丁寧に保護者に説明する
とともに、受診予約の⽀援や同⾏を提案したことにより、保護者の同意を得ることができた
医療機関の初動対応が保護者に寄り添ったものではなく、児童相談所の介⼊時には、医師と保護者の感
情的な対⽴となっていた

<こどもへの対応に関すること>
■保護者に同調しているこどもへの説明


本⼈も⺟に同調しており、⾏動変容に主治医が粘り強く対応した

■こどもへの⼼理⾯のケア


⼀時保護中に家族との⾯会や治療同⾏が可能になるまでの期間、家族の⽀援なく治療に臨むこどもへの
⼼理的なケアに苦慮した

■こどもの⼊院中の⽀援体制の確保



⼊院中は院内学級への通学等を調整していたが、保護者への⼊院先秘匿の対応に伴う本児の⾒守りや
情報管理において、教育側の理解が得られず調整が困難であった
⼊院中はほぼ 24 時間の付添が必要であったため、マンパワーの調整に苦慮し、職員の負担が⼤きかった

■こどもの退院後の⽣活の⽀援


⼊院から通院に切り替わった際の⽣活場所の調整においては、定期や緊急時の受診等も踏まえ、ロケーシ
ョンも限られ、調整に苦慮した。また、⽣活場所での感染症対策等、こどもの体調・服薬管理、及びこどもの
急な体調の変化への対応に苦慮した

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