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令和7年3月 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトに関する調査研究 報告書 (53 ページ)

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出典情報 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトへの対応について(8/7)《こども家庭庁》
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明らかな虐待は疑われず、家庭内の重⼤な事故や不適切な養育であると判断したケース
受傷機転の不明なケガであったとしても、重症度が低く、問診上社会的背景のリスクが⾼くない場合は通告
とせず、その後もケガを繰り返すなど懸念が重なる場合に再度通告を検討としている
通報しない判断をしたケースはないが、虐待とはいえないものの、不適切な育児(誤飲や環境の良くない家
庭の新⽣児など)で児童相談所か要保護児童対策地域協議会か通告先を議論したケース
虐待を疑う場合は原則児童相談所へ通告する。保護者の不注意等による受傷(熱傷等)については地
域の保健師等に事故予防の指導やフォローを依頼することがある
CPT 内で事故の可能性が⾼いと判断した場合は通告しない。ただし周辺状況の確認が必要な場合は市
区町村へ問い合わせることがある
うつぶせ寝により⼼肺停⽌、低酸素性虚⾎性脳症となった⽉齢児については通告にならず、児童相談所へ
の情報提供とした。その後は児童相談所から市区町村の⼦ども⽀援課につながった

■妊婦健診の拒否


妊婦健診(検査や出産時の処置)拒否のケース

■⾃宅分娩


⾃宅で⾃然分娩を推奨する⽅の影響を受け、⾃宅分娩にこだわり結果的に死産となり胎児虐待が疑われ
たが、胎児であったため通告とはしなかった。対応に悩んだケースであった

■予防接種等を受けさせない


両親の信念や思想のため、予防接種等の予防的な処置を受けさせないケース

■こどもの器質によるものである可能性のあるケース


体重増加不良などは器質的なものか⾒極めが難しく苦慮することが多い

■保護者の説明に合理性が⾒られるケース


虐待疑いであっても保護者が時系列等を詳しく説明できるときは通告していないケースもある

■直ちに治療は必要なく、保護者と医療機関の関係性が切れる⽅がリスクのあるケース



治療や検査を拒否されている状況ではあるが、病態的にはまだそこまでの進⾏はしておらず、現時点では治
療開始が待てる状態であり、関係性が切れて経過を診られない⽅が⾼リスクであると判断したケース
通告することにより、家族間あるいは家族と医療者との信頼関係を⼤きく損ねる恐れがあるケースについては、
通告しないという判断に⾄ったことがある

■既に児童相談所や要対協(要保護児童対策地域協議会)等につながっているケース




すでに児童相談所が介⼊しており情報共有として CPT を開催したケースも多い
すでに要対協にあがっているケースであることが判明したもの
既に市区町村が関わっているケース。情報提供をして、かつ、学校でのサポートを依頼した

■通告はしなかったが、児童相談所や市町村に相談や情報提供をした、市町村等に⽀援依頼をした










通告ではないが、情報提供は何件かある
あざがあるが、虐待によるものか疑わしいケース。通告ではなく、情報提供を⾏った
意⾒が割れても「通告」ではなく「情報提供」という形で連絡しておくことが多い
原則 CPT で協議した症例は、市町村、児童相談所へ通告または情報提供をしている
院内委員会での協議を経て、虐待を積極的に疑うものではないが、気になる患者がいる旨を児童相談所
へ「通告」ではなく「相談」することにした
児童相談所に通告しないケースは、市町村の保健師か担当者に連絡する
判断に迷うケースについては、児童相談所や市町村に電話で相談を⾏っている
医療的ケア児の訪問事業所の対応について、児童相談所に相談した
きょうだいに対する⾝体的虐待の可能性について事実確認ができず、すでに介⼊している市区町村に継続
⽀援を依頼した
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