令和7年3月 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトに関する調査研究 報告書 (52 ページ)
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出典情報 | 保護者の思想信条等に起因する医療ネグレクトへの対応について(8/7)《こども家庭庁》 |
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各医療機関の CPT にあげられた件数に対する市区町村への虐待通告件数の⽐率は、令和 4 年度は、
「0%」が最も多く 23.9%(21 件)、次いで「〜20%」で 14.8%(13 件)、「〜60%」が 6.8%(6 件)
であった。令和 5 年度は、「〜20%」が 19.3%(17 件)と最も多く、次いで「0%」で 18.2%(16 件)、
「41〜60%」が 9.1%(8 件)であった。なお、令和4年度は「〜20%」の 14.8%(13 件)のうち、
「10%以下」が 9.1%(8件)、「10%より⾼く 20%以下」が 5.7%(5件)となっており、令和5年度は、
「〜20%」が 19.3%(17 件)うち、「10%以下」が 10.2%(9件)、「10%より⾼く 20%以下」が
9.1%(8件)となっている。
図表 3-13 CPT にあげられた件数に対する市区町村への虐待通告件数の比率(n=88)(数値回答を分類)
0%
20%
令和4年度
5.7%
令和5年度
4.5%
40%
23.9%
14.8%
19.3%
18.2%
虐待通告件数と
0%
〜20%
60%
5.7%
6.8%
〜40%
80%
6.8%
5.7%
9.1%
4.5% 3.4% 3.4%
〜60%
〜80%
5.7% 1.1%
〜100%
100%
30.7%
30.7%
虐待通告件数が
CPTにあげられた
CPTにあげられた
件数がともに0件
件数を超過
無回答
※虐待通告件数・CPT にあげられた件数いずれかが無回答の場合、算出不可のため「無回答」
(5) 問 4.通告するか意⾒が割れたケース・通告しないと判断したケース
児童相談所や市区町村に通告するかで意⾒が割れたケースや、最終的に通告しないと判断されたケースに
ついて聞いたところ、以下の回答があった。
■家庭内での事故等で、保護者の不注意か不適切な養育かの判断が難しいケース
乳幼児の熱傷ケース
乳幼児で抱っこからの転倒で頭蓋⾻⾻折のみ(頭蓋内出⾎なし)のケース
乳児の頭部外傷、家庭内での事故に関する症例の⼀部
家の外で抱っこ紐から転落した頭部外傷ケースは、マルトリートメントの範疇かどうかで院内で意⾒が分かれ、
病院からの保護者に対する注意喚起で終了した
頭部外傷のケースで意⾒が割れたことがある。具体的には、頭の⾻折がない脳出⾎のケースにおいて、主科
である脳神経外科と CPT にて意⾒が割れたことが実際にあった
姉が弟を抱っこしていたが転倒、頭蓋⾻⾻折にて⼊院となった。親のネグレクトの視点から通告も考えたが、
速やかに受診に来ており、説明内容等に⼤きな⽭盾もないことから、通告はせず市とカンファレンスを⾏った
家庭内の軽微な事故で本⼈も回復している場合や、幼いきょうだいが保護者の留守中に受傷した場合など
家庭内事故で不適切養育・ネグレクトとして通告するか、保健センターへの⾒守り、家庭環境調整⽬的の
連絡(連携)とするかで意⾒が分かれ、ディスカッションになることがある
家庭内事故の可能性の⾼いものは市町村、ケガの程度が重度のものは児童相談所へ通告としている
保護者からの明らかな虐待⾏為がない場合、特に医療ネグレクトは通告しても児童相談所がすぐに対応で
きないケースが多い。市区町村に養育環境が不適切という内容で相談することになったケースが 3 件ほどあ
る
50