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会議資料 (82 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-168
• リツキシマブとベンダムスチン(BR)、又はリツキシマブとフルダラビンを併用し
た2つの前方視的非対照試験が実施されている。これらの試験は直接比較できるもの
ではないが、使用された奏効基準は同等であり、BRを投与された患者ではCR率が高
く、感染症が少なかったようである。併用療法は持続的な奏効を得る機会が多いが、
毒性リスクも高まる。BRは、適応となる患者のセカンドライン治療、又は重症患者
のファーストライン治療に適している。
3)Immune Hemolysis: Diagnosis and Treatment Recommendations(溶血性貧血の診断と治療に
関するリコメンデーション)59)
① 温式 AIHA の治療
• 近年、リツキシマブはセカンドライン治療で選択されるようになっている(約 60%
の患者)
。複数の症例報告、後方視的研究、メタ・アナリシスによると、リツキシマ
ブは約 70~80%の全奏効率(半数は CR)、奏効期間中央値は 1~2 年、無病生存期間
は 1 年時点で約 70%、2 年時点で 55%であることが示されている。前方視的試験に
よる直接比較はされていないが、脾摘とリツキシマブの奏効率は同等であると考え
られる。リツキシマブによる治療では、脾摘と比較して長期的な奏効を維持できる
患者は少ないようであるが、多くの患者で再発時にリツキシマブが追加投与され、
奏効を認めている。奏効までの期間中央値は、初回のリツキシマブ投与後 4~6 週間
だが、3~4 ヵ月後に奏効することは稀である。最近の前方視的ランダム化比較試験
では、ステロイド及びリツキシマブ併用療法を実施した患者の約 70%が 36 ヵ月後も
奏効状態にあったのに対し、ステロイド単剤で治療した患者では約 45%だったこと
が示されており、ファーストライン治療としてステロイド+リツキシマブ併用療法
がステロイド単剤より優れていることが強く示唆されている。更に、前方視的なパ
イロット試験により、低用量リツキシマブ(100mg を週 1 回、4 週投与)+副腎皮質
ステロイドの短期コースによるファーストライン治療は、従来のリツキシマブの標
準用量での投与と比較して有効であり、steroid-sparing effect を有することが示されて
いる。リツキシマブは、安全性プロファイルが確立しているが(感染性の発現率は
約 7%)
、特に腫瘍・血液疾患において進行性多巣性白質脳症や B 型肝炎再活性化、
他のウイルス感染症が少数例で報告されている。リツキシマブ投与後及びステロイ
ドの長期投与後の B 型肝炎の再活性化を防ぐために、現在では抗ウイルス薬の予防
投与が推奨されている。
② CAD の治療
• リツキシマブは、CAD のファーストライン治療として現在推奨されているが、CR
率や奏効の持続期間については不明である。リツキシマブは約 60%の患者で有効で
(CR 率は 5~10%)
、奏効までの期間中央値は 1~2 ヵ月、奏効期間は 1~2 年である。
しかしながら、再発例では、2 コース又は 3 コース目の治療でも奏効が認められる。

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