よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


会議資料 (173 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

子宮体癌及び子宮頸癌において、診断及び治療を目的として実施される系統的な所属
(領域)リンパ節の郭清(以下、「系統的リンパ節郭清」)は、リンパ浮腫、運動障害、知
覚障害等の術後後遺症による患者の持続的な QOL 低下を引き起こし得る(Anticancer Res
2017; 37: 4005-15)。以上より、適応疾病は「イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著
しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断した。
(2)医療上の有用性についての該当性
センチネルリンパ節は、腫瘍からのリンパ液が最初に到達するリンパ節と定義され、セ
ンチネルリンパ節生検により病理組織学的に転移のないことが確認されれば、その所属(領
域)リンパ節には転移がないと判断し、不要な系統的リンパ節郭清を回避する根拠となり
得る。インドシアニングリーン(以下、「本薬」)は、米国、加国及び豪州において、子宮
体癌及び子宮頸癌におけるリンパ節及びリンパ管の描出に係る効能・効果で承認されてお
り 、 欧 米 の 診 療 ガ イ ド ラ イ ン ( NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology, Uterine
Neoplasms, Version 3.2025、NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology, Cervical Cancer,
Version 4.2025、Int J Gynecol Cancer; 2021; 31: 12–39、Int J Gynecol Cancer; 2023; 33: 649–66)
において、子宮体癌及び子宮頸癌のセンチネルリンパ節の同定のために用いる薬剤として
記載されている。子宮体癌については、本邦の診療ガイドライン(子宮体がん治療ガイド
ライン2023年版. 日本婦人科腫瘍学会; 2023. p73-5)及び教科書(産科婦人科臨床 悪性腫
瘍. 中山書店; 2020. p128-9)においても、センチネルリンパ節の同定のために用いる薬剤と
して記載されている。子宮頸癌については、本邦の診療ガイドラインに記載はないものの、
本薬を用いたセンチネルリンパ節の同定に係る文献等も踏まえ、センチネルリンパ節が転
移陰性の場合の系統的リンパ節郭清の省略が提案されている。また、国内の公表文献等か
ら、当該目的における本邦での使用実態が確認されている。以上より、「ウ

欧米等にお

いて標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内にお
ける有用性が期待できると考えられる」に該当すると判断した。

3.欧米等6カ国の承認状況等について
(1) 欧米等6カ国の承認状況及び開発状況の有無について
1)米国:SPY AGENT GREEN(Novadaq Technologies ULC)1)
効能・効果

(該当部分抜粋)
子宮頸癌及び子宮体癌を有する成人の術中管理の構成要素として実
施されるリンパマッピングにおけるリンパ節の蛍光イメージング及
びリンパ管の描出

用法・用量

(該当部分抜粋)
成人の子宮頸癌及び子宮体癌のリンパマッピングにおける SPY
AGENT GREEN の推奨用量は、
3 時及び 9 時方向の表層部(1~3 mm)
2

173 / 359