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会議資料 (146 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-169
準治療の確立に役立つと考えられる。しかし、副腎皮質ステロイド薬は再発患者の
救済に使用されることが多く、長期使用は感染症、糖尿病、骨折の大きなリスクを
伴うことから、高齢者や併存疾患を有する患者には、比較的短期の副腎皮質ステロ
イド薬にリツキシマブをファーストライン治療として使用することが示唆されてい
る。
• 最新の英国と仏国のガイドラインでは、リツキシマブが推奨されている。これは、
比較的多くの症例集積が報告され、その有効性と忍容性の確実性が高まったことを
反映している。154例の患者を対象としたメタ・アナリシスでは、リツキシマブに対
する温式AIHAの全奏効率は79%であったが、全例がファーストライン治療としてで
はなく、一部でステロイドを併用していた。リツキシマブを投与されたAIHA患者364
例中38例(14%)に有害事象が発現し、その中には18例の重症感染症が含まれていた。
奏効した患者の約25~50%は2~3年以内に再発し、長期の奏効率は不明である。


特発性CAD

• ファーストライン治療は通常、リツキシマブ(375 mg/m2を週1回、4週間投与)であ
る。温式AIHAと比較して奏効率が低い理由は、基礎疾患としてクローン性のリンパ
増殖性疾患が存在するため、又は奏効基準として溶血だけでなく寒冷関連症状やク
ローン性疾患の改善も含まれているためと考えられる。奏効期間中央値は11ヵ月で
あったが、奏効した10例中6例はリツキシマブ2コース目においても奏効を認めた。
• リツキシマブとベンダムスチン(BR)、又はリツキシマブとフルダラビンを併用し
た2つの前方視的非対照試験が実施されている。これらの試験は直接比較できるもの
ではないが、使用された奏効基準は同等であり、BRを投与された患者ではCR率が高
く、感染症が少なかったようである。併用療法は持続的な奏効を得る機会が多いが、
毒性リスクも高まる。BRは、適応となる患者のセカンドライン治療、又は重症患者
のファーストライン治療に適している。
3)Immune Hemolysis: Diagnosis and Treatment Recommendations(溶血性貧血の診断と治療に
関するリコメンデーション)52)
① 温式 AIHA の治療
• 近年、リツキシマブはセカンドライン治療で選択されるようになっている(約 60%
の患者)
。複数の症例報告、後方視的研究、メタ・アナリシスによると、リツキシマ
ブは約 70~80%の全奏効率(半数は CR)、奏効期間中央値は 1~2 年、無病生存期間
は 1 年時点で約 70%、2 年時点で 55%であることが示されている。前方視的試験に
よる直接比較はされていないが、脾摘とリツキシマブの奏効率は同等であると考え
られる。リツキシマブによる治療では、脾摘と比較して長期的な奏効を維持できる
患者は少ないようであるが、多くの患者で再発時にリツキシマブが追加投与され、
奏効を認めている。奏効までの期間中央値は、初回のリツキシマブ投与後 4~6 週間

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