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会議資料 (142 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-169
たこと、成人患者に対する同様の用法・用量のリツキシマブ投与で 40~100%の奏効率が得ら
れたこと、ファーストライン治療又はセカンドライン治療として副腎皮質ステロイド薬と低
用量(100 mg/m2 を週 1 回 2~4 週間)リツキシマブを併用したところ、100%の奏効率が得ら
れたこと、リツキシマブ治療後 3 年時点で 2/3 を超える患者に持続的な寛解が認められたこ
とが記載されている。また、副腎皮質ステロイド薬単剤と比較して、副腎皮質ステロイド薬
とリツキシマブの併用が無再発生存率を延長することが示されている。
B 細胞傷害治療が CAD に対する標準的なファーストライン治療であり、CAD に対するリ
ツキシマブ投与は忍容性が良好であり、約 50%の患者が 375 mg/m2 を週 1 回 4 週間投与に反
応し、再発時のリツキシマブ再投与の場合も同様の奏効率が得られることが記載されている。
低用量(100 mg/m2)リツキシマブ投与の奏効率は 60%であり、375 mg/m2 と同等の成績であ
ったこと、リツキシマブとベンダムスチンの併用療法の奏効率は 71%であり、そのうち 40%
が CR であったことが示されている。
4)Wintrobe’s Clinical Hematology (15th ed)45)
これまでの症例報告から、リツキシマブが CAD に対するファーストライン治療に位置づけ
られており、最も有効性が高く、最もよく立証されている用法・用量は悪性リンパ腫に対す
る用法・用量(375 mg/m2 を週 1 回、4 週間投与)であると記載されている。再発時のリツキ
シマブ再投与も有効であり、小児患者では 2 回投与で有効性が得られたことが示されている。
また、リツキシマブが無効な CAD を対象としたリツキシマブとフルダラビンの併用療法につ
いても報告があるが、患者数が限定されており、フルダラビンが grade 3 又は grade 4 の好中
球減少症を誘発し、感染症の発現率を上昇させることが示されている。結論として、リツキ
シマブは CAD に対して有効で忍容性が高く、高い奏効率が得られる薬剤であるが、必ずしも
CR や持続的な寛解が得られるわけではなく、難治性患者においてはフルダラビン又はベンダ
ムスチンとの併用も選択肢であると示されている。
また、温式 AIHA のセカンドライン治療として本剤が記載されており、難治性 AIHA や Evans
症候群に対する有効性が報告されており、標準的な用法・用量は悪性リンパ腫に対する用法・
用量(375 mg/m2 を週 1 回、4 週間投与)であると記載されている。小児の難治性 AIHA に対
するリツキシマブ投与では 87%の奏効率が得られていること、治療が奏効した 23%の患者で
生じた再発については、リツキシマブ再投与によって再度寛解が得られることが示されてい
る。これまでに副作用はほぼ報告されていないが、投与に関連した稀な副作用が認められて
いると記載されている。
<日本における教科書等>
1)血液疾患最新の治療 2023-202546)
温式 AIHA 及び CAD に対する治療において、下記の記載がある。


温式 AIHA
抗 CD20 抗体 rituximab は、セカンドラインの治療薬として 70~80%の有効率が報告さ

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